須田亜香里、アイドル卒業後に「幸せをかみしめた1年だった」、美の秘けつは「心から笑うこと」
元SKE48の須田亜香里が、12月15日(金)からBS松竹東急オンデマンドにて配信が始まる新番組「お酢きびと」(※YouTubeは12月22日<金>より配信)に、メインキャストとして出演する。同番組は“酸っぱい”をこよなく愛する“お酢きびと”こと須田が、さまざまなレストランやカフェなどでお酢をメインに使った料理を堪能し、その料理の特徴や製造工程などを深堀りしていく番組だ。本記事では、“お酢きびと”である須田に、番組の見どころやアイドル卒業後の苦労や仕事への向き合い方について語ってもらった。 【写真】ミニスカワンピから美脚すらり…あざかわクイーン須田亜香里 ■しっかりと料理を味わう上で「1人で良かったなぁ」と実感 ――「お酢きびと」への出演が決まったときの率直な感想を教えてください。 まずお酢に関しては、もともと“酢胡椒で食べる餃子”が好きで、それで酢をダイレクトに意識するようになったんですけど、番組で料理を食べるという話も聞いて、「酢を使った料理楽しみー」って思いました。 あとメインキャストが私1人だと知らなくて(笑)。「他に誰と出るんですか?」って聞いたときに「須田さんだけだよ」って言われて、「え?嬉しい!」ってなりました。 ――「お酢きびと」のような番組出演は今まであまりなかったのでしょうか? ないですね。グループにいたときはスケジュールを取るのが難しいこともあって、泊まりでロケってなかなかなかったんですけど、SKE48を卒業してからは泊まりでロケに行く機会が増えて、それから“農家さんに食材のおいしさを聞きに行く”みたいなロケもやり始めるようになりました。 ただなかなか都内で1人でしっかりとお話を伺いに行くっていうのはないことなので、すごく嬉しい反面、大丈夫かなぁって緊張する想いもあります。単に「美味しいもの食べれる!わぁ~い!」じゃなくて、「ちゃんと喋れるかなぁ」というピリッとした感じもあります。 ――実際に出演してみていかがでしたか? 2軒目で最初ピクルスを食べたときもコンソメスープを飲んだときも、「酢、どこ?」って酢が一瞬見つからない味だったので大変だと思いました。ただ3品目でしっかりと口の中で食材の味を確かめながらゆっくり食べたら、「あ!ちゃんと酢がいるなぁ」と気づくことができて。ちゃんと落ち着いて食べないと見つからないものもあるので、だからこそ1人で良かったなぁと思いましたね。 実は私、結構普段ひとりでご飯を食べるのが好きで、それってしっかりと味わいたいからひとりでご飯を食べるっていうのがあるんですね。だから1口食べて、「これは脂身がおいしいなぁ」とか「ソースがおいしいなぁ」とか「ソース何使ってるんだろう」とか、そういうのを考えながら食べるのが普段から好きなので、そういう部分が活かせたかなと思います。 ■番組への手応えは「絶対楽しんでもらえると思います」 ――ロケで店主の方と会話しながら、料理の味ををどう表現するのか考えるのは結構大変でしたか? 始まっちゃえば結構素直に楽しんでる感じはしますね。緊張してしまっていたら難しいと思うんですけど、分からないことは分からないと言える性格なので、わりと恐れずに楽しめましたね。でも会話は難しかったですね(笑)。 ――今のところ手応えはどうですか? 絶対楽しんでもらえると思います。 ――どのようなところが楽しんでもらえそうですか? 味など内面から体を喜ばせてくれるところも含めて、「酢との出会いをもっと大事にすれば、自分ってもっと幸せになれるんじゃないか」という希望を持ってもらえる番組だと思います。 なので番組を見て“このお店行きたいなぁ”とか、“酸っぱい物食べたくなるなぁ”と思う方もいらっしゃると思いますし、次の日例えばご飯屋さんに入ってメニューを選ぶときに、酢豚と麻婆があったら酢豚を注文したくなるんじゃないかな(笑)。 ■番組にあわせて“声のトーン”を意識 ――食レポのやり方は人によってさまざまですが、須田さんの食レポでの注目ポイントはありますか? 素直においしそうに食べているところを見てほしいです(笑)。食べるのが本当に大好きで、他のどのお仕事をしてるときよりも、リアクションがすごく素に近くなるので、ファンの方も私が食べてるところを見るのが好きだっていう人が意外といらっしゃって。 「あかりんが本当に美味しいものを食べるときは鼻の穴が膨らむんだよ」って言われたこともあるので、ぜひそういう部分も見てみてください(笑)。 ――1人でロケを行うときの工夫や意識していることはありますか? 今回まず最初に意識したのは、声のトーンですね。ちょっとしっとりした雰囲気のお衣装だったり、酢の良さを知ってもらうための上品さも意識をしていらっしゃるということを聞いて、それに合わせました。 実はこれまでいろんな番組をやらせていただく中で、時間帯によって声質を少しずつ変えていて。私は声に特徴があるので、元気にフルマックスにするとちょっといき過ぎに感じる人がいる時間帯もあるので、今回は少し落ち着き目で声のトーンを整えさせてもらってます。 ■普段から心がけていることは「心から笑うこと」 ――今回はご褒美のような番組内容ですね。これまでアイドルとしていろんなジャンルや企画に挑戦されてきてこられた須田さんですが、「これはきつかったな」っていう仕事はありますか? 頑張ったのに放送されなかったときが1番悲しいですね。「放送されないってことがこんなに悔しくて虚しいことなんだ。放送絶対される人になろう」って思ったのは、大久保さんがMCをやっていたSKE48の番組で、アリが乗ってる白ご飯を食べさせられたときですね。 もちろん、食用アリで、パッと見“ゆかりごはん”なんですけど(笑)。脚がめっちゃ生えてるのが見えて、「これ本当に食べるんですか?」って戸惑いながらもいただいたら…ジャリジャリしてるし、口の中で足が挟まったりとかして味もおいしくないし…。 それで放送当日に番組を見たらオンエアされてなくて。「なんて理不尽な世界なんだ」と思って、放送されるにはどうすれば良かったんだろうとか、人気が足りなかったのか、リアクションが足りなかったのか、とか…自分に問いかけられる場面でした。 それ以外だと、すごいきっかけになったのは、ドッキリの番組で鼻毛抜かれたときですね。今も海外で切り抜き動画が人気らしいです(笑)。あとは“高速鼻洗浄”とかですかね(笑)。 ――須田さんと言えば運動神経も抜群で、健康的なイメージがあるのですが、日々健康や美容を維持するために心がけていることはありますか? 「心から笑うこと」ですかね。心から笑えてなかったときにメンタルも体調も崩して、人ともうまく繋がれなかったので、“心から笑う”っていうのを大事にしてます。そうすれば身も心も健康になれるし、仕事で人とも繋がりやすくなると思います。 ――「心から笑えるようになった」出来事はどんな体験だったのでしょうか。 意識するようになったのは、AKB総選挙ですごくランクダウンしてしまったのがきっかけです。当時10位だったランクが、次の年に18位まで落ちたことがあるんですけど、実はその当時は、“人間としてものすごく無茶をしていた”ときで、「無理して笑ってた」頃だったんですよね。 それで「無理して笑っても結果にならないこともあるんだ」っていうのを知りました。それからは「思ったときしか笑わなくて良いや」って思って、素直に目の前の仕事とか、人と向き合うようにしてなったら順位も上がって、お仕事でも思ったことをコメントで言えるようになりました。あと、お仕事の縁も広がったし…ある意味「ショック療法」です(笑)。 ■SKE48卒業を経て「アイドルじゃないから繋がれる人たちがまだまだいる」と実感 ――(取材時)11月でSKE48を卒業されてからちょうど1年になりますが、どんな1年でしたか? すごく幸せを噛みしめた1年だったと思います。1年前は「アイドルじゃなくなったらお仕事減っちゃうのかな」って思っていたんですけれど、実際は逆でしたね。レギュラー番組もそのまま継続していただけたりとか、テレビで話せることが増えたのもすごく良かったです。 例えば「上田と女が吠える夜」(日本テレビ系)とか、現役中にも1回出てるんですけど、現役中ってひな壇負けするんですよ。恋愛経験1ミリでもあるかないかとか、それを話せるか話せないかっていう部分で、アイドルという立場上すごく違いが出ちゃう。 アイドル現役中は、「何でこんな浅いことしか言えないのかな」って悩んでたんですけど、今は別に恋バナしてもおかしくないし、“過去にときめいた話”も話せるようになったりとか、話せることが増えましたね。アイドルっていうフィルターがなくなったことで、「自分の中で人に届けられるものとか、人と繋がれる可能性のあるものとかが増えたんだ」と実感しました。 もちろんアイドルだったから繋がれたファンの方もいますから、「アイドルじゃないから繋がれる人たちがまだまだいるんだな」ということが知れた、新鮮な1年でした。 ――ファンの方と接触する機会は少なくなったと思いますが、それに対する寂しさはありますか? 私は「ファンの方に会えなくなるのは無理」っていうのを事務所の方にも言っているので、割とコンスタントにファンの方とのイベントもさせてもらったりしてます。あと“カレンダーのお渡し会”や“フォトエッセイのお渡し会”とか、何か出版物があるとお渡し会で会えるので、意外にファンの方との交流は減っていなんですよね。だから「卒業して変わっちゃったね」って言われなくて、すごい楽ですね。卒業してもこんなに会えるのが嬉しいって言ってもらえます。 ――最後に、ファンの方たちに向けてメッセージをお願いします。 「お酢きびと」は心から笑えて、すごく美味しい表情をたくさん見られる番組なので、ぜひ見てください!