武居由樹ダウン喫しながらも初防衛「納得してない。大吾さんありがとうございました」比嘉に感謝
<ボクシング:WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇東京・有明アリーナ 王者武居由樹(28=大橋)がダウンを喫しながらも初防衛に成功した。 元WBC世界フライ級王者で同級1位・比嘉大吾(29=志成)の挑戦を受けた。武居は頭を下げた低い姿勢で一発KO狙いの比嘉に対し、しっかり足を動かしながら冷静にさばいた。 完全にポイントでリードを奪ったが、終盤に形勢逆転。11回に武居はスリップダウンを主張も右フックでダウンをとられた。 勝敗がかかった最終12回、武居は死に物狂いで右ボディーから左ロングフックとパンチを振るった。この勝負ラウンドを制して、僅差の判定勝ち。初防衛を飾った。 試合後は「勝ちには納得していない。(比嘉)大吾さんありがとうございました」と感謝。練習仲間でもあった挑戦者に「打たれ強いし気持ちも強い。パンチも強いし、自分がやられてもおかしくなかった。本当に感謝してます」とあらためて話し、ダウンシーンには「自分の中ではダウンか分からないが、とられてもおかしくない。自分が悪いです」と振り返った。 王座をとるより難しいとされる初防衛戦を乗り越えた。「きつい試合をできてもっと強くなれる思った。反省点ばかり。本当にすみません。たくさんの応援ありがとうございました」と言い、「最後に10月の(那須川)天心君、頑張ってください。応援しています」と対戦を熱望する“神童”にエールを送った。