次の総理を選ぶのは「ネトウヨ」!? 自民"崖っぷち状態"でキングメーカーになるかもしれない不敵な存在
ネットを巻き込んだ支持を積み重ねて、1回目の投票では首位に躍り出た高市氏。決選投票では、高市氏の先鋭的な言説に危機感を持つ旧岸田派や菅義偉元首相らに近い議員らが石破首相に乗ったことで、高市氏は総理・総裁の椅子をすんでのところでつかめなかった。 「高市氏に警戒感を持つ議員は一定程度いますが、党員票で首位だった事実は重く、これを理由に決選投票で高市氏に票を投じたことを明言した議員もいます。総裁選では各陣営からこれまでの人間関係を引き合いにだされて投票の要請が飛び込んでくるので、議員にとって誰に票を投じるかは大きい悩みの種となる。 その際、党員票1位という結果は、投票の理由として正当化しやすい。もし高市氏が党員票で石破氏をもっと引き離していたら、決選投票でも得票を重ねられて勝利できた可能性は大いにありました。 自らの投票で首相を選べる可能性が十分にあることを知った新たな党員が増えるでしょうから、ネット右翼はタカ派候補の強力な支持母体となってくる」(自民党関係者) これまで総裁選の動向を左右してきた派閥は、表向きとはいえ解体したことで影響力に陰りがみえる。その間隙を縫って登場したネット右翼という新たな属性は、首相の座を選ぶキングメーカーの地位にまで上り詰めようとしているのかもしれない。 文/山本優希 写真/首相官邸 高市早苗公式インスタグラム