【オーストラリア】精米機サタケ、豪農機会社のサイロ部門買収
精米機など食品機械大手サタケ(広島県東広島市)はこのほど、オーストラリア子会社のサタケオーストラリアを通じ、西オーストラリア(WA)州を拠点とする農業施設・機器メーカーDEエンジニアーズのサイロ部門を買収したと発表した。すでにクイーンズランド(QLD)州などの東部州を中心にサイロ事業を手がけている同社にとって、オーストラリア全国で事業展開の準備が整った形だ。【オセアニア農業専門誌ウェルス編集部】 DEエンジニアーズは1965年に創立したWA州最大級の農機具メーカー。サイロ事業は製造から販売まで手がけている。 サタケオーストラリアは2015年にQLD州のデニーズ・エンジニアリングを買収しサイロ事業に参入した。同社の山下健二社長によると、デニーズ・エンジニアリングは農地で組み立てる大型サイロを得意とする一方、DEエンジニアーズのサイロは工場組み立て型で、容量150トンまでの小型サイロが主力だ。今回の買収は地理的にも商品的にも補完関係にあるという。 また、今回の買収に伴い穀物を保管するフィールドビンの製造販売を始めるなど、取扱品目も拡大した。今後こうした商品は東部州でも製造・販売を始める予定だ。 山下社長によると、生産者や穀物業者が穀物を貯蔵する鋼製サイロ市場ではオーストラリア製が強いという。また日本のコメの需要が減る中で、同社グループにとって成長の中心は海外にあるとした。