松山英樹 動き鈍い石破首相をよそに… トランプ次期大統領と再び「ゴルフ外交」の期待
再びのラウンドはあるのか――。男子ゴルフの松山英樹(32=LEXUS)が、ホスト大会「ダンロップフェニックス」(14日開幕、宮崎・フェニックスCC)で今季初めて国内ツアーへ参戦する。12日の公式会見で優勝へ意欲を示した中、国内ゴルフ界の第一人者は、外交面でも手腕発揮を期待されている。無類のゴルフ好きで知られるドナルド・トランプ氏が米国大統領に再任されたからだ。 【写真】トランプ元大統領と談笑する故安倍晋三氏 昨年に続く参戦となった松山は、この日の会見で「目標は優勝」と力強く語った。 今大会の参戦は、46位に終わった国内開催の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(10月24~27日)後の5日に正式発表された。出場へ至った経緯について、「ZOZO――」後にスイング修正に取り組む中で「練習し始めたときはあまりよくなかったけど、この状況でうまくプレーできるようになれば自信がついてくるかな、という思いもあった」と説明した。 予選ラウンドは、前週の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でツアー通算20勝目を挙げた石川遼(33=CASIO)と、6月の「日本アマチュア選手権」を最年少で制した松山茉生(16=福井工大福井高)と同組になった。同学年の石川との同組は、2018年のこの大会以来で「最近回っていなかったので。どういうプレーするのか見てみたい」と、初日を待ち切れない様子だった。 パリ五輪銅メダリストがホスト大会で14年以来、2度目の優勝を果たせば、国内ツアー盛り上げにもひと役買うことになる。ゴルフ関係者は「トランプ大統領が誕生したことで、機会があれば、前回みたいにゴルフ外交に協力することもあるのでは」とも指摘。17年11月5日、埼玉・霞ヶ関CCで安倍晋三首相とトランプ大統領のラウンドが実現したときに、松山も一緒に回り、日米友好への〝重責〟を担っていた。 トランプ大統領誕生によって、すでに実績のある外交面でも力を発揮してもらおうというわけ。ただ、石破茂首相は高校時代にゴルフ部だったものの、大学では部活動として競技を続けておらず、腕前のはっきりした情報はない。さらに、ゴルフを通じての関係強化に積極的ではないとの見方もあるだけに、松山の出番があるかどうかは現時点では不透明だ。 とはいえ、今回の再任をきっかけに、ゴルフをコミュニケーションツールとして考える各国首脳は少なくない。例えば韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領。同国メディアは8年ぶりにゴルフの練習をしていることを報じている。石破首相とトランプ大統領が並ぶ隣に松山もという日は、やって来るのだろうか。
東スポWEB