浜崎あゆみの『NEXT LEVEL』USBメモリ仕様

　今日からちょうど15年前の2009年3月25日に浜崎あゆみのアルバム『NEXT LEVEL』がリリースされた。浜崎の10枚目のオリジナル・フルアルバムとなった『NEXT LEVEL』は、10周年イヤーを締めくくり、11年目へ向けて新たなチャレンジに満ちあふれた1枚。しかも本作は「USBメモリー」の形態も用意され、こちらはアンコールプレスされるほど注文が殺到した。今回はそんな懐かしの『NEXT LEVEL』USBメモリー形態を紹介する。 【写真】羽とハートの部分が真っ二つに分かれる仕様 ■当時は注文が殺到した 　AWA、LINE MUSIC、Apple Musicなど音楽ストリーミングサービスがスタートしたのは2015年で、iPhoneの日本初上陸が2008年。2009年といえばまだまだCDをパソコンに取り込み、ipodなどで音楽を聞いていた時代だ。 　そんな2009年に発売された『NEXT LEVEL』の「USBメモリー」形態は驚きだった。音楽、映像、デジタル・ブックレット収録のUSB商品のメジャーリリースはこれが日本初。完全限定生産によるアンコールプレスが行われるほど注文が殺到し、初回販売分は黄色のケースで、追加販売分は透明ケースで販売された。 　USBには「MUSIC」「MOVIE」「BOOKLET」のフォルダがあり、そこから音楽、ミュージックビデオ、ブックレットのPDF版をそれぞれ楽しむことができる。当時はUSBがというよりかは、キラキラした「A」マーク（浜崎あゆみのマーク）が欲しくて、アクセサリー感覚で買ったが今思い返せば面白い試みだった。 　同年には倉木麻衣がベストアルバム「ALL MY BEST」をCD以外でmicroSD、USBメモリ、MiniDisc、カセットテープ、アナログ・レコードLP盤の形態を用意して発売。2010年には浜崎がアルバム「Love songs」を、日本人アーティスト初となる、CDよりも「278倍」高音質な音源データ（48KHz、24bit、wav.file）を収録したUSBと、microSD（SD-VIDEOフォーマット）、DVD、フォトブックをセットにし販売した。2015年にはMr.ChildrenがUSBアルバムをリリースしている。 　そしてストリーミングの時代が到来し、今やすっかり定着。USBアルバム以外にも浜崎は2010年の『Rock’n’Roll Circus』でマグカップと紅茶付きの形態も販売しており、どれも楽しく集めたのを覚えている。デジタル化への移行期間だったあの時代。2010年代に入れば「握手会参加券」の特典がCD売上を支えたが、あの頃はCDを売るためのさまざまな施策がなされていた気がする。あなたの記憶に残る、ユニークなアルバムはありますか？