TOWAが生成AIなど高性能半導体向けで独走、急がれる次世代機
高いハードル
昨年4月に2000円を割る水準だった株価は、生成AIという時流に乗ったことで1年で約5倍になった。大沢氏は、市場の期待値が高いことから短期的な下落リスクはあるが、「今の事業環境や技術競争環境から見るとあまり大きなリスクはない」とみる。
株価については岡田氏も「今後の戦略を立てていく中で心強いバックグラウンドができた」とほころぶ。だが、同社が中期経営計画で描く売上高1000億円(32年3月期)は、24年3月期の会社予想510億円と比べて2倍と、ハードルがかなり高い。
岡田氏によれば現状の生産能力は売上高換算で750億円程度と増強が不可欠だ。この点については今期に「どういう形でどういう工場づくりをするかを本格的に考えていく」と話した。
半導体需要に業績が左右されやすい点も課題だ。23年4月-12月は、HBM向け投資が活発だった半面、パソコンやスマートフォンなど民生品需要は落ち込み、関連する半導体需要の低迷で減収減益となった。売上高1000億円に向けたプロダクトミックスも重要な要素となる。
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Yuki Furukawa, Takashi Mochizuki