子どもの可能性育てるタイピング技能 小学5年で技能検定1級! 50代記者が挑戦 鹿児島・鹿屋市
鹿児島テレビ
新学期が始まり、新たに習い事に取り組む子どもたちも多いことと思います。鹿屋市のパソコン教室では、タイピングの早打ち技能を学び、検定試験にも挑む小学生がいます。 無駄のない動きで指を動かし、文字を打ち込んでいく子どもたち。カチャカチャというリズミカルな音が教室に響きます。 鹿屋市にある教室では、小学1年生から高校3年生までの35人が月2回から4回、タイピングやプログラミングを学んでいます。 運営する鶴丸貴也さん「いろいろな受験であったり、試験でタイピングが必須になってきている。それに備えるということ」 2年後には司法試験が、これまでの筆記からパソコン入力に変わるそうです。キーボード入力のスピードがいろんな場面で結果を左右するこの時代だからこそ今、タイピングが注目されています。 小学5年生の八木壱仁(いちと)君は、スピードと正確性を判定するタイピングの技能検定試験で3月、九州・沖縄では最年少で1級に合格しました。 一体、どのくらい速いのか。普段、パソコンで原稿を打っている記者(53)が壱仁くんに挑みました。 2人が向かっているのは技能検定の模擬試験です。壱仁君は、話す速度と同じぐらいのスピードで入力していきます。 あっという間に試験を終えた壱仁くん。勝負強さを発揮して初めて満点を獲得しました。一方の記者は、一般の大人よりは少し速い程度でその差は歴然でした。 小学校5年・八木壱仁君「楽しかった。もっと上の級を目指したい」 一体、どんなトレーニングを積めばこんなに速く打てるようになるでしょうか。 教室に通い始めて3カ月の小学生にどんな方法で教えているのかのぞいてみました。 「前を見ながらタイピングする。これを根付かせるためにやっているのが一枚のハンカチなんですが上からかぶせます」 ポイントは、正しい指でキーを押すこと、キーの位置を覚えること、そして前を見ることです。 ハンカチをかぶせることで下を見ずに指で位置を覚える習慣をつけます。 先ほどの対戦を振り返ると、下を見ながら打っている記者に対して、確かに壱仁くんはまったく下を見ていません。 動きも、指だけを動かす壱仁くんに対して記者は無駄な動きが多いことが分かります。 ではどのくらいの期間でスピーディーで正確なタイピングが身につくのでしょうか。 鶴丸貴也さん 「だいぶ個人差ははあるが1年もすれば、普通の大人のスピードを超える。くせがついた状態だと成長が止まる子が多いのでなるべくくせのない小さい頃からタイピング練習していた方が速くなりやすい」 子どもたちも意欲的に取り組んでいます。 「もうちょっと上の級も合格できるように頑張れたらなと思う」 鶴丸貴也さん「(タイピングは)子どもの自信がつく近道。いろんな仕事が増えているがすべてコンピューターを使っている。いかに活用できるか。活躍できる人材のカギになる」 保護者はどう思っているのでしょう。 「(公開講座で)子どもがすごく興味を持って『絶対やりたい』と。親の希望ではなく本人の人生なので外の世界に目を向けて本人の力で生きていってほしい」 「時代的にもパソコンが当たり前の時代になっている。これをきっかけにやってもらい、温かい人間になってもらえたら」 子どもたちの可能性を探る習い事。タイピングスキルで自信をつけて大隅から社会に大きく羽ばたきたいと願う子供たちが育っています。
鹿児島テレビ