【イベントレポート】「佐々木、イン、マイマイン」主演・藤原季節、磯村勇斗の「芝居が好き!」に大喜び
映画「佐々木、イン、マイマイン」のリバイバル上映が全国で開催中。本日10月7日に東京・TOHOシネマズ 日本橋にて行われたイベントに、キャストの藤原季節、三河悠冴、監督の内山拓也、そして内山の新作「若き見知らぬ者たち」で主演を務めた磯村勇斗が登壇した。 【画像】「佐々木、イン、マイマイン」ビジュアル (c)「佐々木、イン、マイマイン」(他14件) 2020年公開の「佐々木、イン、マイマイン」では、俳優になるため上京したが鳴かず飛ばずの日々を送る青年・石井悠二と、彼の高校の同級生でカリスマ的な存在だった“佐々木”を中心に、青春のきらめきが描かれる。藤原が悠二役、細川岳が佐々木役を担い、三河は晋平役で出演した。 ステージに上がった藤原は「今日は約300人の方がいらっしゃるらしい。ミニシアターだと3、4回は回せるくらいのすごい記録です」とうれしそうに客席を見回し、磯村は開口一番に「佐々木を演じました磯村勇斗です」とボケて「違います!」と藤原や三河を慌てさせる。三河は挨拶をしたあと「俺、司会をやっていいですか?」と立候補し、張り切って場を回し始めた。 「『佐々木、イン、マイマイン』がリバイバルされる心境は?」と司会の三河に問われた藤原は、「20代半ばで出演した映画が、また全国の人々の目に触れるとは思っていなかった」と上映の機会に頬をゆるませ、「磯村くんはずっとご一緒したいと思っている俳優さん。こうして作品で一緒になる前に舞台挨拶ができてうれしい」と声を弾ませる。磯村はその言葉にうなずきながら「一緒に作品を作って舞台挨拶をしていると錯覚するくらい、いい空気が流れている」と続けた。 磯村が「佐々木、イン、マイマイン」を初めて観たのは、2020年時の劇場上映が終わったあと。彼は「胸を突き刺されながらも、10代の頃の思いをよみがえらせてくれる映画に久々に出会えた」と感想を述べ、「季節くんの芝居が好き! こんなにまっすぐで誠実な役者さんが近くにいてくれてうれしいです」と思いを伝える。当の藤原は「僕は磯村くんを尊敬していて、出演作もめっちゃ観ているんです。無個性、虚無感、欲望のなさから、ものすごく巨大な物語が立ち上がってくる新世代の俳優。その俳優に褒められるなんて……」「これ、録音・録画してますか? 絶対にあとで見返そう!」と顔をほころばせた。さらに磯村は「晋平は一瞬映るだけでも強烈なインパクトを残す。それが悠冴の表現者としての天才的な部分だと思う」と三河を絶賛し、本人を「うわー、うれしー!」と喜ばせる。 イベントでは10月11日公開の「若き見知らぬ者たち」に関する話題も。藤原が、磯村を主演に起用した経緯を聞くと、内山は「希有な俳優で、どういう気持ちを抱いているんだろう?と惹かれるものがある」と答える。なお磯村と内山はたびたび食事をともにしており、映画の撮影前には2人でサウナにも行き、好きな食べ物や音楽の話をして信頼関係を積み上げたそう。それを聞いた藤原は「熱いな!」と盛り上がり、「磯村くんと初サウナ、緊張しました?」と内山を見やった。 最後に磯村は「『佐々木、イン、マイマイン』はずっと長く愛される作品で、『若き見知らぬ者たち』は10月11日公開です。どちらもこの内山さんが撮りました。ぜひ応援してください」と、内山は「『若き見知らぬ者たち』にも何かが残って焼き付いていると思いますので、劇場で観て何かを持って帰っていただけたら」と観客にメッセージを送る。三河は「この場に立てるなんて4年前は考えられなかった。感慨深いです」としみじみ。藤原は「物語という布をかけて、人の痛みにふたをする映画は多い。だけど、内山拓也が作る映画は、その布を引きはがして、人の痛みを見つめようとする。僕はそういう映画を応援したい」「みんなで『若き見知らぬ者たち』を初週に観に行きませんか? 映画は初週が大事なので、みんなで応援していきましょう!」と熱く呼びかけ、イベントを締めくくった。