身の丈に合ったお金の使い方とは?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第10回
■里崎流、「家は引退後に買え!」の真意とは? 五十嵐 「セキュリティが厳重」ということは、当然、出るまでにも何度もゲートをクリアしなくちゃいけないわけですからね。 里崎 あとは、夏に限らず、冬場でもとにかく暑い。周りに遮るものがないから、常に直射日光が当たっているような感覚で、冬場でもクーラーをつけなければいけなかったし、昼間でもカーテンを閉めなくちゃいけないほどだったから。そのくせ、夜はめちゃくちゃ寒い。知らない人は「でも、見晴らしがよくて絶景なんでしょ?」って言うけど、景色を楽しむことなんて引っ越した当初だけで、あとはどうでもよくなるから(笑)。 五十嵐 確かに、そうだよね(笑)。 里崎 さらに、毎月の管理費や駐車場代がそこに住んでいる間は延々とかかるわけでしょ。それはやっぱり、デメリットですよ。 五十嵐 サトさんが考える「タワマンのメリット、デメリット」はよくわかったけど、最初に言っていた「家は引退後に買え!」という哲学っていうのは、具体的にはどういうことなんですか? 里崎 それは、「引退後、どこで、何をするか?」が決まらないと、住む場所も、どれぐらいの規模の家を買えばいいのかも決めることができないから。サラリーマンの場合でも、せっかく家を買ったのに、その直後に異動が決まってずっと単身赴任をしなくちゃいけなくなるケースもあるでしょ? 野球選手の場合だって、「引退して、どんな仕事をするのか?」が何も決まっていない段階で、家を購入するのはリスクが大きいと考えたから。 五十嵐 せっかく都内の一等地に自宅を購入したとしても、現役引退後に思わぬ出会いやきっかけがあって、地方で仕事をする機会が増えたり、活動拠点が海外になったりすることもないとは言えない。確かにサトさんの言い分も正しいですよね。 里崎 もうひとつ大切なのは、現役を引退した時点で、それまでに築いた資産が確定するし、第二の人生の収入がどの程度なのかが見えてくること。これによって、今の自分、これからの自分にとって、どれぐらいの家が適正なのかがわかるよね。そうすれば、高すぎもせず、安すぎもせず、広すぎもせず、狭すぎもしない、適正な家を選ぶことができるから。