やってはいけない”老後対策”。NISA・iDeCo・貯金…自分に合う方法はどう見つければ?
NISA・iDeCo・貯金…。老後対策と言っても様々な方法がありますが、それぞれの特徴やリスクを把握せず、無計画に行ってはいけません。 【シミュレーション結果】銀行預金と積立投資では、「2000万円達成」に必要な月の積立金額に”約3万円”の差が出ることも? 場合によっては、老後資金を準備できないどころか、思わぬ損失が出てしまう可能性すらあります。 そうならないためにも、各方法の特徴やリスクを理解し、計画的に老後対策を行うことが大切です。 4月19日公表の「消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)3月分」では、総合指数が2020年を100として107.2になるなど、物価上昇が続く日本。 日々のやりくりも大変な中なので、老後の対策は「自分に合う方法で・効率よく」行いたいものです。 そこで今回は、自分に合った老後対策を選ぶポイントについて見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
主な老後対策とそのリスク
今回は、主な老後対策として「貯金」「NISAを活用した積立投資」「iDeCo」の3つを紹介します。それぞれのリスクも含めて見ていきましょう。 ●貯金 貯金は、元本が保証されている銀行預金などで貯蓄していく方法です。低金利下では資産を増やすのは難しいですが、堅実に資産を積み上げることができます。 また、資金が必要になった時はいつでも引き出せるのが銀行預金の利点です。 ただし、物価の上昇によってお金の価値が相対的に低下する「インフレリスク」があることには注意しなければなりません。 昨今の物価高騰で実感している方もいると思いますが、過去の1万円と現在の1万円では価値が異なり、円預金しか持たない人の購買力は相対的に低下しています。 「元本保証=ノーリスク」というイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。 ●NISAを活用した積立投資 NISA(少額投資非課税制度)は、株式や投資信託といった金融商品への投資で得た利益が非課税となる制度です。 2024年から新制度が始まり、より多くの金額を、より長期的な視点で運用できるようになりました。 積立投資は、投資信託などの金融商品を毎月一定額ずつ積み立てる方法です。「長期・積立・分散」という考え方によって安定した運用成果が期待できる上、NISA口座で積み立てれば運用益が非課税となります。 また、円預金以外の資産を持つことはインフレ対策としても有効です。 ただし、投資には必ずリスクがあり、元本割れの可能性があることに注意する必要があります。長期間の積立投資なら比較的リスクを抑えられますが、絶対に運用益を得られるわけではありません。 ●iDeCo iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金に上乗せする形で加入する私的年金のことです。 iDeCoで選べる商品は、大きく分けて「元本確保型」と「元本変動型」の2種類があり、選択する商品によってリスクの程度や有無は異なります。 NISAと同様に運用益が非課税になるほか、掛金全額が所得控除の対象になり、受取時にも税制面での優遇措置があります。 ただし、積み立てた資産は原則60歳まで引き出せない点には注意が必要です。また、iDeCoはどの金融機関を選んでも必ずかかる手数料(加入時、運用時、受取時)があるため、元本保証型の商品を選ぶと手数料負けするのがデメリットです。 さまざまな手段がある中、自分に合った老後対策はどのように選べばいいのでしょうか。次章にてポイントを整理します。