マンチェスター・シティを圧倒した日。アストンビラは夢から覚めてもいいのか
エメリは「まだ第15節なので先は長い」
しかし、監督キャリア15戦目の挑戦でようやくペップに勝利したエメリは、そんな話題にも浮かれる様子はない。「我われは優勝候補ではない」と口を開くと、優勝候補は「他に7チームいる。まだ第15節だし、次節にはアーセナル戦が控えている。集中しないといけない。3位にいられるのはうれしいが、この位置をキープするのは非常に難しい」と続けた。 そのうえで「まだ違う」とも語った。「まだ第15節なので先は長い。ただ、こういう戦いをして勝ち続けることができれば、もしかすると優勝候補になれるかもしれないが、今は違う。もしかすると第30節、第32節には変わるかもしれないが、今はまだ違う」 これでビラは、リーグ戦のホームゲームでクラブ記録に並ぶ14連勝。そして開幕15試合で勝ち点32というのは、クラブ史上2番目の記録となっている。今季よりも好スタートを切ったのは、彼らが最後にイングランドの頂点に立った1980-81シーズンだけ。その翌年にはチャンピオンズカップ決勝でバイエルンを倒し、トヨタカップで来日もした。そんな栄光の時代に迫るほどの快進撃を見せているのだ。 夢見心地のビラについて「エメリは魔法が解けないように、優勝候補ではないと言い続ける」とマイク・テイラー氏は綴った。「これまでは言い逃れができた。ビラは上位勢に勝てていないとか、ケガ人が出たらおしまいだとか、今回の勝利についてだって(出場停止で主力を欠く)シティと当たるタイミングが良かったと言われるのだろう」 「そうなのかもしれない。ビラには最後まで乗り切るだけの選手層がないのかもしれない。でも、そんなことは言わせておけばいいさ。だって、私たちは水曜日の夜、何が起きたか目撃したのだから」 ビラは今月9日、首位アーセナルをホームに迎える。もし、その試合にも勝つことができれば、彼らは本当に「夢から覚めていい」のかもしれない。