<雄風を起こせ!・’22センバツ花巻東>選手紹介/4 渡辺陸外野手/菊池敏生外野手 /岩手
◇得意の小技でかき回す 渡辺陸外野手(2年・見前中出身) 菊池雄星と同じ見前小、見前中学出身で、後を追うように花巻東に入学した。中学2年の時、母校を訪れた菊池とキャッチボールし、「憧れの選手に近付きたい」との思いを強くした。 1年秋から試合に出場。つなぐことを意識し、2番打者としてバントなど得意な小技を絡めてかき回す。守備では「チームの誰にも負けたくない」という自負がある。 課題は打撃という。2020年の東北地区大会の仙台育英戦で、好機に打席が回ってきたが結果を出せなかった。「迷いがあり積極的に打てなかった」と反省。上半身と下半身の連動を意識したフォームに改善し、下半身で十分ためを作ってインパクトの瞬間に力を込めるようにした。「打球速度が上がり、角度もつくようになった」という。長打も増え打撃でも貢献する。 ◇判断力磨き果敢に進塁 菊池敏生外野手(2年・和賀西中出身) 「デッドボールが怖くて嫌だった」という野球少年が憧れの大舞台に挑む。 中学時代は打撃でチームに貢献したが、高校入学後は選手層の厚さから出場機会がなく、昨夏の岩手大会決勝ではベンチから盛岡大付の優勝を見届ける悔しい思いをした。 「どうチームに貢献するか」と自分に問い続け、自信のある走塁を伸ばすと決めた。試合ごとに球場の広さや相手の守備位置を把握し、判断力を磨いて果敢に進塁を試みる。新チームが始動してからの公式戦14試合ではチーム最多の10盗塁を記録した。 「出塁が自分の役割」と自覚し、バントやボールの見極めなど小技の精度も高める。打率4割と打撃も好調だ。強力打線の中で機動力を生かすプレーがチームの持ち味といい、自慢の足で甲子園を駆ける。=つづく