機関員の潜水捜索を終了、船内から発見できず 海自掃海艇の沈没
海上自衛隊の掃海艇「うくしま」(全長54メートル、基準排水量510トン)が福岡県宗像市の大島沖を航行中に出火して沈没した事故で、福岡海上保安部は12日、行方不明の機関員の潜水捜索を終了したと発表した。今後は引き続き、巡視艇などで付近の海域を捜索するという。 防衛省などによると、行方不明になっているのは古賀辰徳・3等海曹(33)。火災時は、船底に近いエンジンルームで当直中だった。 福岡海保によると、掃海艇は水深約40メートルの海底で船底を上にし、ひっくり返ったような状態で沈んでいるという。12日は午前7時半から海上保安庁の特殊救難隊などの潜水士が、掃海艇に開いた穴から船内に入り、エンジンルーム内を光で照らしながら重点的に捜索。しかし、古賀3等海曹の発見にいたらず、同日の潜水捜索は終了したという。 国の運輸安全委員会は12日、事故調査にあたる調査官を派遣した。関係者に聞き取り調査などを行い、原因究明などにあたるという。(小川裕介)
朝日新聞社