「能登半島地震の被災地へ寄付」かたる詐欺、福井県内の女性2人1200万円被害 県警が注意呼び掛け
能登半島地震の被災者に対する同情心につけ込み、被災地に寄付するという口実を使った詐欺とみられる手口で、福井県内の女性2人が計約1200万円の被害に遭ったことが2月20日、県警への取材で分かった。 県警捜査2課によると、女性の1人は1月から2月にかけて、交流サイト(SNS)の広告から特定のグループに勧誘され、「集めた金を運用し、得られた収益の一部を能登半島地震の被災地へ寄付する」と言われ、アプリをインストールして口座を開設、複数回にわたり計約1160万円を振り込んだ。 収益を受け取ろうとしたところ、手数料や税金がかかると言われ、不審に思い公的機関に相談し詐欺と発覚した。主にSNSで投資を勧められる非対面型投資詐欺とみられる。 もう1人の女性は1月、海外居住の日本人を名乗る女性からSNSのDM(ダイレクトメッセージ)があり「能登半島地震でお金を寄付したい。体が不自由で手助けしてほしい。海外から日本へ送る費用を立て替えてほしい」と言われ、指示された口座へ複数回に分けて計約40万円を入金した。入金したにもかかわらず、入金を確認できないと言われ、だまされたと気付いたという。外国人や海外居住者をかたって、恋愛感情や親近感を抱かせる国際ロマンス詐欺とみられる。 県警は「地震にかこつけて、被災者への心理を利用してつけ込んでくる。見ず知らずの人に大金を渡さないでほしい」と注意喚起している。
福井新聞社