成宮ショックで二転三転、テレビ局の“総合的判断” その根底にあるのは?
まれに見る芸能スキャンダルラッシュに沸いた2016年だが、年末に入って再び芸能界に衝撃が走った。 写真週刊誌『フライデー』によって薬物疑惑が報じられた、人気俳優・成宮寛貴氏が芸能界引退を発表したのだ。 この成宮氏の電撃引退劇は、今後放送される出演ドラマやCMが新たに録り直されるなど大きな影響をもたらしている。 さらに、テレビ朝日系人気ドラマ『相棒』シリーズに関しては、再放送にもかかわらず、同局の“総合的判断”から今月12日に放送予定だった成宮氏が出演する『相棒season11』の第15話の再放送を『科捜研の女』に差し替えた。 『相棒』は、水谷豊主演の人気シリーズで同局のキラーコンテンツとも呼ばれているドラマ。再放送でも、高い視聴率を記録することもあるわけだが、テレビ誌編集者は語る。 「成宮氏は現時点では逮捕されたわけでもなく、誰かに危害を加えたわけでもない。しかも事務所の主導とはいえ、尿検査も陰性と出ている。再放送を中止にして差し替えるまでもないと思うが、やはり10月の事件の影響で過敏になっているのかもしれませんね」
“総合的判断”の裏に高樹沙耶被告の逮捕の影響も
その事件とは、元女優の高樹沙耶被告が、大麻取締法違反(所持)で逮捕された件だ。高樹は、同ドラマの単発時代から水谷演じる杉下右京の元妻で「花の里」の初代女将・宮部たまき役として出演していた。 インターネット上を中心に、高樹被告と成宮氏が出演している回が再放送されなくなると、過去のほとんどの「相棒」シリーズを見ることができなくなってしまうという嘆きの声も少なくない。 見方によっては過剰とも受け取れるテレビ局の“総合的判断”だが、芸能評論家の市川大介氏はこう分析する。 「成宮氏は、法を犯していないとはいえ、本人の口から何の説明もなく身を引いてしまったので、世間は限りなくクロではないかという印象が強い。テレビ局もクロかシロかハッキリしたことが分からない状況で、これから先またスキャンダルが噴出すると、ドラマのイメージも悪くなる。高樹被告のこともあったので、先手を打ってのことでしょう。新年には劇場版の公開も控えているだけに、これ以上、騒ぎに巻き込まれて、ドラマを汚されたくないということから、様子を見ての判断だったのでしょう」