竹田麗央が異次元V!史上4人目の初優勝から2週連続 川奈制した21歳、ポイントランク1位浮上/フジサンケイレディスクラシック
フジサンケイレディスクラシック最終日(21日、静岡・川奈ホテルGC富士C=6494ヤード、パー71)プロ3年目の竹田麗央(りお、21)=ヤマエグループHD=が6バーディー、2ボギーの67で回って通算12アンダーとし、初日からの単独首位を守る完全優勝。ツアー史上4人目の「初Vから2週連続V」を達成した。ツアー通算18勝で賞金女王に2度輝いた平瀬真由美(54)のめいで、破格の飛距離を誇る大物は、ポイントランキングでトップに浮上。叔母に続く年間女王への道とともに、海外での活躍への道も広げた。 【写真】大会会長の日枝久・フジサンケイグループ代表から優勝ブレザーを贈られた竹田麗央 大器が完全に殻を破り、異次元の域を進み始めた。竹田は緊張感が充満する最終盤でも、顔色ひとつ変えずにスコアを伸ばす。ウイニングパットを決め、控えめに頭を下げた後に、やっと白い歯を見せた。 「先週の初優勝で自信がついて、自分を信じて最後までプレーすることができました」 初日から単独首位を守る完全V。今大会のドライビングディスタンス3位(268・33ヤード)の数字以上に、破格な高弾道での飛距離を武器に、他選手を圧倒した。真骨頂は、3日間の平均ストローク4・4179と最難関の18番(パー4)だ。 ティーショットで賞金女王2度の鈴木愛を20ヤード以上突き放す。続く打ち上げの2打目は、鈴木が6番アイアンを握ったのに対し、竹田は9番。残り140ヤードから、高々と弧を描くようなフェードボールでピン左2メートルに止めた。圧巻のバーディーに、通算20勝の鈴木も「あれだけ短い番手を持たれると苦しい」と脱帽するしかなかった。 母・哲子(さとこ)さん(55)がプロゴルファーで、叔母は1993、94年賞金女王の平瀬真由美(54)。自然とゴルフの道に進むと、166センチ、66キロと体格にも恵まれ、順調に成長。熊本国府高時代から男子世界ランク2位のロリー・マキロイ(英国)に憧れ、スイングの動画を見て学ぶなど、世界を意識して練習を重ねてきた。 プロ3年目の今季、6戦目までにトップ10に4度入ったが、初Vには届かず。単独首位で最終日を迎えた3月の「ヤマハレディース葛城」は73と伸ばせず2位に終わり、帰りの車中で号泣した。