米ミレニアム、著名トレーダーの投資清算-アルティス絡みで損失
(ブルームバーグ): 米ヘッジファンド運営会社ミレニアム・マネジメントはクレジットトレーディングのスペシャリスト、ジェイソン・フィージー氏が手掛けた投資を清算する。通信会社アルティスを巡る同氏の投資がミレニアムに損失をもたらした。
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事情に詳しい複数の関係者によれば、著名トレーダーのフィージー氏はアルティスの膨大なデットに対する投資を積み上げていた。アルティスが先月、レバレッジ目標達成に向けヘアカット(債務減免)を受け入れる必要があると債権者に伝えて間もなく、こうしたポジションが同氏に不利な方向に作用した。関係者が非公開情報を理由に匿名で語った。
厳格なリスク制限を伴うマルチストラテジーのヘッジファンドで、クレジットトレーダーが取引停止となるケースが増えており、フィージー氏もその1人となった。こうしたファンドは、トレーダーの損失が一定の水準に達するとポジション変更を禁じ、運用資産を減らすことが多い。
関係者の2人によると、フィージー氏は3人のチームメンバーとともにミレニアムで約7億5000万ドル(約1140億円)を運用していた。
ミレニアムの担当者はコメントを控えた。同社のトレーダーチームは計約620億ドルを運用している。フィージー氏に電話やメッセージでコメントを求めたが、返答はなかった。
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原題:Millennium Shuts Feasey’s Credit Trades After Altice Bets Sour(抜粋)
--取材協力:Laura Benitez、Lucca De Paoli.
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Nishant Kumar, Sridhar Natarajan