トランプ氏、自動運転の規制緩和を検討…マスク氏率いるテスラの株価が6%上昇
米ブルームバーグ通信は18日までに、米国のトランプ次期大統領が自動運転分野の規制緩和を検討していると報じた。公道で走行可能な自動運転車の台数の上限緩和などが検討されている。実現すれば、トランプ氏の選挙戦を支援したイーロン・マスク氏の率いる米電気自動車(EV)大手テスラなどが恩恵を受ける見込みだ。
報道によると、米当局は現在、公道で走行可能な自動運転車の台数を、企業ごとに年間2500台に制限している。この規制を緩和するため、トランプ氏の政権移行チームは立法措置を検討しているという。
マスク氏は自動運転をEVに次ぐテスラの主力事業に位置づけ、自動運転タクシーの量産化を2026年に始める方針だ。現行の規制が事業拡大の障害となっており、規制緩和への期待から18日の米株式市場でテスラ株は6%上昇した。
マスク氏は新設される米国の「政府効率化省」のトップに就き、政府の規制緩和などを促す立場となる予定だ。自身の企業の都合に合わせて規制を変える可能性があるとして懸念が出ている。(ニューヨーク支局 小林泰裕)