「新NISA」がスタート!4月から新社会人ですが、「少額でも」社会人1年目から始めるべきですか?
2024年から、新NISAがスタートしました。先輩や後輩、あるいは同級生、はたまた親兄弟に加えて親せきなど、周囲の人がこぞって、NISAを通じて投資を始めたという方も少なくないでしょう。そこで、2024年4月から社会人1年目になった方でも、新NISAを始めるべきかどうかについて考えてみました。
新NISAの概要
まずは、新NISAの概要から確認していきましょう。 新NISAとは、一言でいうならば「投資によって資産形成を促すための制度」です。具体的には「元本ベースで年間360万円の投資まで、総額で1800万円まで」という枠組みの中で、株や投資信託などの金融商品への投資によって得た利益が、非課税になるものです。 本来、金融商品への投資によって得られる利益には、約20%の税金がかかります。その税金が全くかからなくなることが、新NISAにおける最大のメリットです。 さらには、非課税期間が恒久化されています。非課税期間は20年までと決まっていた旧制度と異なり、非課税期間や税金について気にすることなく、半永久的に金融商品を保有しつづけることができます。 それにより、老後資金としての長期保有だけではなく、出産や子育て、病気やけがなど、人生で起こるライフイベントに対して、幅広く備えるための資産形成としても期待できる制度となりました。
新NISAはできるだけ早くに始めるべき
新NISAは、社会人1年目であっても、可能ならば、基本的には将来を見据えて始めるべきです。なぜなら、金融商品への投資を通じた資産運用は、時間をかければかけるほど、加速度的に資産形成が進むからです。 参考までに、毎月2万円を投資信託にて、年利3%で30年間運用したと仮定しましょう。この場合、およそ1166万円もの資産を形成することができます。そのうち、元本は720万円で、およそ446万円は利益部分です(金融庁の資産運用シミュレーションにて試算)。 超低金利が続き、銀行の普通預金にお金を預けていても利息がほぼ0に等しい現在、「非課税で資産運用ができて、長期間じっくりと利益を得ていくことができる」という新NISAのメリットは、資産の有効活用として非常に大きなものとなります。 特に、新社会人となってすぐに始めると、老後の資産形成だけではなく、結婚や子育てなどが本格化する30代に向けた資産形成も可能です。 新NISAで安全性の高い投資信託へ投資をすれば、5年から10年単位で見ると、相当程度高い確率で、銀行の普通預金よりも高い利益を得ることができます。そのため、人生のライフイベントに必要なお金を、より有利に効率よく確保していくことができるようになります。