アロンソ、オーストラリアで“ブレーキテスト”ペナルティ喰らうもドライビングは変えない?
F1第3戦オーストラリアGPで、いわゆるブレーキテストを仕掛けたのではないかと問題視されペナルティを受けたフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)だが、だからといってドライビングを変えるつもりはないと彼は語った。 【動画】バルテリ・ボッタス、チャリで来た。F1日本GP決勝へ向け鈴鹿に自転車通勤 アロンソはオーストラリアGP決勝の終盤、6番手をジョージ・ラッセル(メルセデス)と争った。プレッシャーに晒されていたアロンソは最終ラップのターン6で早めにブレーキングし、その後に控えるDRSゾーンへの加速を重視したドライビングで、なんとかラッセルの攻撃を防ごうとしていた。 一方、ラッセルはこうした動きと乱気流の影響により挙動を乱してクラッシュ……アロンソのドライビングは審議対象となり、スチュワードは潜在的に危険なドライビングを行なったとしてドライブスルーに相当する20秒のタイム加算ペナルティを決定。アロンソは8位まで降着した。 アロンソはペナルティが科されたことに“驚いている”と語っている。一方で今回のようなことは一度きりのことであり、将来的に違う行動をとらざるを得なくなることは、考えていないという。 ペナルティを受けたことでドライビングのディフェンス時のルールが明確だったかどうかを尋ねられたアロンソは、次のように答えた。 「明確だったよ。僕は今も明確だと思っている」 「メルボルンでのペナルティはちょっと驚かされたけどね」 「僕らにできることはなにもない。受け入れて前に進み、ここで集中する必要がある。でも僕はドライビングの仕方やレースへのアプローチには変化はないと思う」 「57周を全部同じように走らなくちゃいけないなんて義務はない。ときには燃費のためや、タイヤやバッテリーの節約のために遅いペースで走ることもある」 「そしてまた、コーナーやあるセクターではゆっくりと入って、後ろのクルマにDRSを与えることもある。それは2台後ろのクルマが速いペースを出しているときには、役に立つからだ」 「そういうのは全部、まったく普通のことなんだ。今も昔も、モータースポーツではそうなんだ。だから、ペナルティを貰ったけど、おそらく一度きりでまた適用されることはないだろう」 なおスチュワードはラッセルがクラッシュしたことは、ペナルティの判断に影響を与えていないとしている。しかしアロンソはそうだとは思っていないと語る。 もしラッセルがクラッシュしていなかったら、この問題は無視されていたと思うかと訊かれたアロンソは「100%そうだ」と語った。 「もし仮にアブダビで、彼がアスファルトのランオフを走ったりして、コースに戻っていたら、次のラップか次のストレートで勝負を仕掛けてきていたはずだ。そして、それは問題にならないだろう」 アロンソはラッセルのクラッシュについて、バリアに接触してコースに押し戻されたことで、より大きなアクシデントになってしまったと考えている。 「僕はオーストラリアのターン6が大きな問題だと思う。あそこはコースの中でも最も安全ではない場所だ」 「昨年もアレックス(アレクサンダー・アルボン/ウイリアムズ)がレースでアクシデントがあったのを見ているし、今年もフリー走行でシャシーを壊してしまっている」 「F2でも、デニス(ハウガー)がそこでクラッシュしている。そしてジョージもいうまでもなくレースでクラッシュした」 「そして、僕としてはおそらく前を走るドライバーが何かをしたかしていないかよりも、来年に向けて(ターン6こそが)変えるべき重要なポイントだと思う。」 「それがオーストラリアGP後の僕の主張だ。これ以上はあまり話したくないし、前に進もう」 なおアロンソはそう語りつつも、ペナルティを受けたこと自体が最大の問題だったと付け加えている。 「タイムの観点から言えば今シーズンで最も厳しいペナルティだったし、奇妙なモノだよ。でも実際としては、ペナルティを受けたことこそが、主な問題なんだ」
Jonathan Noble