西田敏行さん 共演21年の“愛娘”米倉涼子に遺していた「肉声メッセージの中身」
「米倉さんは西田さんと食事に行ったり飲みに行ったりしては相談をしていて、西田さんも親身になって話を聞いていました。 米倉さんは30歳のときに父をがんで亡くしていますが、父の声をもう覚えていないといいます。 そのためなのか、西田さんのアドバイスをよくスマホで録音していたと聞いています」(前出・テレビ局関係者) 実際、米倉本人もインタビューでこう話している。 《西田さんと(岸部)一徳さんの声の録音は、スマホのなかに5時間くらいあるんです。いい話をしているときは、『今からオンにしまーす』」って(笑)》(「mi-mollet」’19年10月10日配信) その録音の内容はというと……。 「『武蔵』で初共演した際、西田さんが次々に繰り出すアドリブに米倉さんは驚嘆したそう。それまで彼女は“台本どおりに演技をしなければ”と思っていたそうですが、瞬間を楽しみながら言葉を発する西田さんの演技に面白さを感じ、『“今”という時間を大切に』ということを学んだといいます」(前出・テレビ局関係者) さらに制作関係者も言う。 「米倉さんは、“何を演じても米倉涼子”と世間で言われて悩んでいた時期があったそう。 西田さんはそれを相談されると、『もっと自分を評価してあげてもいいのに』『自信を持って、涼子ちゃんらしく』と柔和な笑顔で諭したといいます。 米倉さんはこうした会話を録音しては、後から何度も聞き返していたといいます」 亡くなる9日前、西田さんは米倉とともに劇場版『ドクターX』の完成報告会見に登壇していた。前出の制作関係者は言う。 「劇場版は、米倉さんの体調不安から撮影スケジュールが変更になり、西田さんの出演シーンもほとんどが座った状態。お互い万全ではないなか撮影が進められました。 それでも無事に公開できることに安心したようで、米倉さんは会見で涙を見せる場面もありました」 また、この日は西田さんにとって、’22年2月以来約2年半ぶりの公の場だった。 「体調を考慮し、西田さんは公の場に出ることを控えていました。 それでも『ドクターX』の会見に登壇したのは、その集大成を米倉さんとともに見守りたかったからでしょう。会見ではほかの出演者が立ちあがって撮影に応じる際にも西田さんは座ったままでしたが、終始ほほ笑みを絶やしませんでした」(前出・制作関係者) 公開を待たずに西田さんは天国へ旅立った。米倉は“肉声録音”を聞き直し、悼んでいるだろう。
「女性自身」2024年11月12日・11月19日合併号