補選の余波は地方の政界にも 自民の逆風に保守分裂 解散総選挙にらみ
RKB毎日放送
衆議院の3補選で自民党が不戦敗も含め全敗した余波が地方の政界にも広がっています。 これまで自民党の現職が圧勝してきた福岡4区では、政治とカネの問題に加え、自民党の保守分裂によって激戦が予想されています。 【写真を見る】補選の余波は地方の政界にも 自民の逆風に保守分裂 解散総選挙にらみ ほかの党も候補擁立を進めていて、議席獲得を目指した戦いが激しくなっています。 ■現職もキックバック収入を不記載 自民 宮内秀樹氏(61) 「いま与党・自民党といたしましては全力を挙げてその対応に努めているところであります」 宗像市や糟屋郡などを選挙区とする福岡4区で、過去4回大差で勝利してきた自民党の宮内秀樹氏。ただ、次の選挙はこれまでとは違う戦いになりそうです。 衆議院の3つの補欠選挙で、「保守王国」と呼ばれた島根1区にしか候補者を立てられず全敗した自民党。 敗北の一因となった「政治とカネ」をめぐる問題に宮内氏も無関係ではありませんでした。 自民 宮内秀樹氏(今年1月の会見) 「ルールを逸脱する行為でありまして、決して許されることではないと考えております」 所属する二階派から受けたパーティー券のキックバック収入、161万円を政治資金収支報告書に記載していなかった宮内氏。次の選挙では信頼回復が大きな課題になると痛感しています。 自民 宮内秀樹氏 「まさに政治不信を起こした側でありますので。仕事をすることによって信頼回復に努めると、これに尽きると思っています」 宮内氏への逆風は裏金問題だけではありません。 ■加えて保守分裂の構図も 自民党では現職を公認するのが原則ですが、県議会議長も務めた自民党所属の吉松源昭県議が異議を唱え、「保守分裂」となる見通しです。 自民 吉松源昭県議(55) 「裏金議員でいくのか、それとも野党でいくのか。それともどちらでもない与党の候補を選ぶのか。このことを真剣に考えていただきたい」 2人の因縁は宮内氏が初当選した2012年の総選挙にさかのぼります。吉松氏も自民党の公認候補に名乗りを上げましたが、選ばれたのは宮内氏でした。 12年越しとなる戦い、吉松氏は党の公認が得られなくても出馬する考えです。