越前市でちょっと不可解な盗難事件がありました。2月末から3月にかけて、林道の排水溝を覆う蓋「グレーチング」が盗まれる被害が相次ぎました。いったい、誰が何の目的で盗んだのでしょうか？ 　 越前市　農林整備課・平井康夫課長： 「ここがグレーチングが盗難された場所です。道路一面に掛かっていたグレーチングが盗られてしまいました」 　　 2月末から3月の間に、越前市内の林道で排水溝を覆う格子状の金属の蓋「グレーチング」の盗難が相次ぎました。 　　 越前市　農林整備課・平井康夫課長： 「被害を確認したのは、市野々町、横住町・中津原町の林道16カ所で、合わせて約40枚のグレーチングが盗難にあいました」 　 いずれも林業に携わる人の利用はあるものの、普段は人けのない林道です。数百メートル間隔で設置された排水溝のグレーチングが無くなり、気付かずに車で通ると事故につながりかねない危険な状態となっています。 　 盗まれたグレーチングは、鋼鉄製で幅約30センチから50センチ、長さは50センチ、または1メートル、重さは約20キロから40キロあります。 　　 越前警察署は、市や町からの被害を受け、金属の価格上昇に伴う換金目的の窃盗とみて捜査を進めています。 　 越前市　農林整備課・平井康夫課長： 「我々としては憤りを感じている。林業に従事する方にとって迷惑なことで、やめて欲しいし、もし持っているならすぐ返して欲しい」 　 被害があった林道は現在、脱輪防止のためカラーコーンを置いて通行止めにしています。市は、林道のパトロールを強化するとともに、地域の人に不審者を見かけたら市に連絡するよう呼び掛けています。 　　 被害があった林道では、グレーチングを新しく購入して復旧する予定で、かかる費用は約170万円になるということです。