友人が「この間友達に10万円貸した」と言っていました。家族以外にお金を貸すのは考えられないのですが、意外とお金の貸し借りをしたことがある人はいるのでしょうか?
家族以外の間でお金の貸し借りをしたことがない人からすると、「友達にお金を貸した」という話を聞いて驚いてしまうこともあるでしょう。 しかも、金額が何万円、何十万円ともなると「友達との関係に問題は生じないのか?」「きちんと返してもらえたのか?」ということも気になってくるかもしれません。 本記事では、お金を貸したことがある人の割合や金額について、お金の貸し借りをする際の注意点も含めてご紹介します。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
お金を貸したことがある人の割合
株式会社タンタカが2021年に実施したアンケート調査の結果によると、誰かに一度でもお金を貸したことがある人のうち、最も多かった年代は「30代」の36.8%で、次が「40代」「20代」ということです。比較的若い世代の方が、お金を貸した経験のある人が多いようです。 貸した相手については「友人」が最も多い47.4%と半数近くを占めており、「家族」「彼氏・彼女」「勤め先の同僚」と続きます。家族にお金を貸したことがある人は3割近くいるようです。 お金を貸した理由を回答が多かった順に並べると、次の通りです。 ●飲食代 ●欲しいものを買うため、その他 ●趣味、旅行、レジャー ●冠婚葬祭 ●ギャンブル ●教育費、クレジットカードの支払い ●税金の支払い ●携帯電話料金の支払い 最も多かった「飲食代」は「一緒に食事をした際に相手のお金が足りず、その場で貸した」というケースが多いのかもしれません。
貸したお金の金額は?
同調査によると、貸したお金の金額は表1のようになっています。 表1
出典:株式会社タンタカ「誰かにお金を貸した経験がある方500人に調査」を基に筆者作成 最も多かったのは「1万~3万円未満」の18.4%で、「5000~1万円未満」「5000円未満」と続きます。高額なお金を貸したことがある人の割合は少なくなりますが、「100万円以上」という人は4.8%もいることが分かりました。
お金の貸し借りをする際の注意点
同調査では、貸したお金が「全額返済された」と回答している人が71.4%で、3割近くの人が「一部だけ返済された」「全額返済されていない」と答えています。 貸したお金が返ってこないことが原因でトラブルになる可能性もあるため、人にお金を貸す際には借用書を作成しておくことがおすすめです。借用書があれば、法的トラブルに発展した際に役に立つでしょう。 ただし、友人と一緒に食事をした際に相手の手持ちがなくて数千円貸した程度では、借用書を作成するケースは少ないかもしれません。その場合であっても、いつ返済してもらえるのかをしっかり確認しておきましょう。 今回の事例では「友人が友達に10万円貸したと言っている」ということなので、借用書を作成しておくべき金額であると考えてもよいかもしれません。 ■借用書を作成する際のポイント 借用書に最低限書いておきたいことは、以下の通りです。 ●誰が誰に貸すのか ●いくら貸すのか ●「あげたもの」ではなく「貸したもの」であるということ ●いつまでに返済するのか ●どのように返済するのか 住所・契約日・署名・押印を忘れないようにしましょう。 また、後になってから貸した相手が借用書のことを「知らない」と言い出さないか心配な場合は、公正証書にしておくと安心です。