フィリピン風の異国で描かれるエモすぎる青春物語『Until Then』は感動を呼ぶ傑作アドベンチャー【プレイレポ】
存在感のあるSNSのリアルな描写にミニゲーム
また特徴的なのが、最初にマークの服のボタンをドラッグ・アンド・ドロップで結んだり、登校中に駅で切符を買うのに機械を操作するような場面もあり、特殊なミニゲームが豊富にあります。これは飽きを遠ざけるように作用しており実に好印象です。むしろ飽きるヒマがないといってもいいでしょう。
なおかつSNSもあり「いいね」を押すことも「シェア」することも「リプを送る」こともでき、付いている「リプライを読む」ことも可能で、インタラクティブな側面が強い作りになっています。特にSNSは世界の情勢がうかがえるほど作りこまれており、没入をうながし素晴らしい出来です。また、やり取りには数々の選択肢も登場します。
学生同士のやり取りはエモい
マークはさまざまな学生とやり取りをします。そのやり取りが情緒溢れていて、たとえばチェスの試合に出ている女の子と親しげな交流をしたり、恋の悩みを聞いたりと、学生間でのエモいストーリーが描かれています。
雨の中、手を伸ばしてそれを感じ取り、蝶は雨の中をどうやって飛ぶのだろう、といった会話や、感受性豊かな女の子が「私から逃げたら絶対に許さないから」などといったりと、若者ならではのやり取りが展開。そのエモさでプレイが牽引され、とにかくやり取りがみたい!となります。その青春が描かれる本作は本当に人物達を愛せる作品です。どの人物も生き生きと活写されています。
特殊カットも良さに繋がっている
本作は人物のアップになったり、アップの画面でマークに女の子が詰め寄るカットがあったりと特殊カットも数多く登場。たとえば転校生がやってきて、キャスという女の子が仲良くしようとするものの転校生がかたくなで大失敗する場面では、キャスがマークに「失敗したじゃない!」といって特殊カットの演出が入るような場合もあります。
このように、単なる引きの画面でのやり取りのみならず特殊カットが存在しているので、飽きることがありません。また、美麗なピクセルアートでの演出なのでどの場面も非常に美しいのです。
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