WBC世界バンタム級王者・中谷潤人が7月20日、アストロラビオとV1戦 将来の統一戦に向け「KO勝ちしたい」
◆プロボクシング ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・中谷潤人―同級1位ビンセント・アストロラビオ(7月20日、東京・両国国技館) 帝拳プロモーションは31日、東京・文京区の東京ドームホテルで記者会見を開き、7月20日に両国国技館でトリプル世界戦と那須川天心(帝拳)のボクシング転向第4戦の開催を発表した。WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)は初防衛戦で、指名挑戦者の同級1位ビンセント・アストロラビオ(フィリピン)と対戦する。戦績は26歳の中谷が27戦全勝(20KO)、アストロラビオが19勝(14KO)4敗。 中谷は現在、米国ロサンゼルスで強化合宿を行っており、この日は、加納陸(大成)とWBO世界フライ級(50・8キロ以下)王座決定戦を戦うジムメートのアンソニー・オラスクアガ(米国/帝拳)と一緒にリモートで記者会見に参加した。2月にアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に挑戦して6回TKO勝ちで王座を奪取した中谷は「これまでのキャリアでも初防衛戦をしっかりクリアしてきている。自分のボクシングをして、いっぱいアクションを起こしていきたい」と意欲を口にした。 アストロラビオは2022年2月、元世界2階級制覇王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)に判定勝ちした経験があるなど侮れない相手。「キャリアのある選手で、戦績をみるとパンチもありそう。集中して戦わないとな。向き合ってみないとわからないけど、自分の距離を徹底して展開すれば、いい試合ができると思う」と自信を見せた。 現在、バンタム級の主要4団体王者はすべて日本人。「刺激になるし、実力を発揮していって、その中で評価をもらわないと」と気を引き締める。今回、同じバンタム級を主戦場とする那須川が同じリングに上がるが、中谷は那須川について聞かれると「すごくセンスのあるボクシングをされていて注目しています。ただ、今は僕がやることだけに集中しています」と話すにとどめた。7月初旬まで、名伯楽ルディ・エルナンデス・トレーナーの指導のもと、ロサンゼルスでスパーリング中心のトレーニングを実施。15歳から一緒に練習しているオラスクアガらと刺激し合いながら技術を高めていく。「動ける体を作って帰ります。将来、統一戦ができるように、いいパフォーマンスをしたい。さらなるビッグマッチを期待してもらえるように、しっかりKOしたい」。昨年5月、アンドルー・モロニー(オーストラリア)を12回KOで下したWBO世界スーパーフライ級王座決定戦が、米国で最も伝統のある専門メディア「リングマガジン」などから年間最優秀KO賞の栄誉を受けた。中谷は、さらなる鮮烈KO劇を、今度は日本のリングで見せるつもりだ。 試合はPrime Videoで生中継される。
報知新聞社