Number_i、RIIZE、GLAYからヘッドライナーのマネスキンまで。「SUMMER SONIC 2024」レポートDAY1【写真11点】
この日の幕張メッセ会場、PACIFIC STAGEでは、日本のガールズバンドBAND-MAIDが海外ツアーでも人気を拡大している、その実力を示していたし、韓国の兄妹ポップスデュオAKMUなど、個性際立つアーティストが多く出演していた。また、MOUNTAIN STAGEではイギリスのロックバンドNOTHING BUT THIEVES、SONIC STAGEではアメリカ発のBLEACHERSが歌と演奏の力で大いに会場を盛り上げていた。 MARINE STAGEに再び戻ると、星野源のライブを観ることができたのだが、スタジアムという大規模な会場に、大ヒット曲が突き抜けていく。「恋」「Week End」「Hello Song」と会場の空気感が素晴らしかったし、長い花道を駆けて、ステージをやりきった星野源の表情が実に晴れやかで、こちらまで気持ちよくなる。「健康に過ごして、また会いましょう!」と名残惜しそうに、ステージを去った。 大ヒット曲の威力というのは、GLAYも同じくだった。筆者は、ヘッドライナーのマネスキンを観るために、MARINE STAGEにステイし、MOUNTAIN STAGEのGLAYのステージは、WOWOWのライブ配信でチェックしたのだが、これがまたよかった。大ヒット曲「HOWEVER」で完全にもっていった。ことあるごとに、「SUMMER SONIC」と口にするなど、そのサービス精神が心を打つ。 GLAYといえば、20万人規模の単独フェスをやったモンスターバンドだが、「夏フェスといえば、自分たちで開催することが多いため、お邪魔させてもらうのは初めてで、オーディエンスが半分くらいしかいないのかなって不安だった」と謙虚すぎるTERU。アーティストがこういった音楽フェスティバルに出演するという意味の一つには、新たなオーディエンスとの出会いがあるが、この日のMOUNTAIN STAGEを大いに盛り上げていたようだ。 いよいよ、ヘッドライナーのマネスキンである。イタリア出身で、メンバーはまだ20代前半である。2022年にもサマソニには出演していたが、関連イベントの単独公演も含め、日本での人気を拡大。2023年12月にもワールドツアーで来日し、主催のクリエイティブマンと関係性を築いた中で、今回、ヘッドライナーへ抜擢されたというわけだ。世界の音楽フェスシーンをリードするような抜擢であるし、ヘッドライナーはやや早いようにも思えるかもしれないが、いやいや……アリーナはもちろん、スタンド席も埋め尽くす中、彼らは見事なまでにヘッドライナーのステージをやってのけた。 昨年12月、東京ガーデンシアターでのライブも観たが、その後、大きな成長をとげたのか、ここぞというときの勝負強さなのか、オープニング「DON’T WANNA SLEEP」から「SUPERMODEL」ほか、ストイックにその音に引きずり込む感じ。バンドの音の説得力が半端なく、ボーカルのダミアーノのたたずまいもベース・ビクトリアとギター・トーマスのバトルも、ドラム・イーサンも超強力。この4人で、スタジアムというデカい会場を制していた。花道も大いに活用しつつ、客席降りも客上げも、アンコールで2度目の「I WANNA BE YOUR SLAVE」を終えるまでやり切った。このマネスキンのステージが大成功したことは、「SUMMER SONIC 2024」にとって、エポックな出来事になったのではないだろうか。 この日マネスキンのステージ後にあがった花火、そして、MOUNTAIN STAGEトリのメジャー・レイザーが流していたアメリカのラッパー、ミーガン・ジー・スタリオンが客演に千葉雄喜を迎えた新曲「MAMUSHI feat. YUKI CHIBA」からのケンドリック・ラマー「Not Like Us」のくだりで、2024年の夏を強烈に感じながら、サマソニ1日目を終えた。 取材・文:PMC編集部 (C)SUMMER SONIC All Copyrights Reserved