エイチームが描く「赤字脱却」から「反転攻勢」へのシナリオ
林高生(はやし・たかお)/エイチーム社長。1971年12月岐阜県土岐市出身。1987年3月多治見市立多治見中学校卒業。学習塾経営などを経て1997年に個人事業としてエイチームを創業。2000年2月に有限会社、2004年11月に株式会社へと組織を変えた。2012年4月に東証マザーズ上場、11月には最短記録で東証一部へ昇格させた(記者撮影)
携帯キャリア向けのゲーム開発で急伸したエイチーム(3662)は、スマホゲーム(エンターテインメント事業)以外の柱として、ライフスタイルサポート事業(引っ越し予約サイト「引越し侍」、結婚式場予約サイト「ハナユメ」、価格比較サービス「ナビクル」、技術情報サービス「Qiita」など)、EC事業(自転車通販「cyma」など)を展開。2012年の上場からしばらく高い収益成長を続けていた。名古屋が誇る高成長ベンチャーだった同社も2017年7月期以降はゲームのヒットに恵まれず売上高300億円台で足踏み。2021年11月にはスクウェア・エニックスと提携したバトルロワイヤルゲーム「ファイナルファンタジー7 ザ ファーストソルジャー(FF7FS)」を投入することで巻き返しを目指したが、想定外の不発に。2022年7月期第2四半期は赤字に転落。通期でも赤字が残る見通しとなった(9月9日に決算発表予定)。2014年1月には5000円を超えていた株価も今では700円台で低迷を続けている。林高生社長に、大型タイトル失敗の総括と、成長軌道復帰に向けた戦略を聞いた。
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山田 俊浩