英利下げ観測が後退、モルガンSとゴールドマンは6月見通しを撤回
(ブルームバーグ): ウォール街大手金融機関の一部は、失望を誘う英インフレ統計に続き、英総選挙実施のニュースを受け、想定しているイングランド銀行(英中央銀行)の初回利下げ時期の見直しを迫られている。
英インフレ率、4月は予想ほど下がらず-早期の利下げ観測後退 (1)
ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレー、HSBCホールディングス、バークレイズといった銀行のエコノミストは今では、英中銀の初回利下げは6月ではなく8月と見込む。
HSBCの主席欧州担当エコノミスト、サイモン・ウェルズ氏は「6月の金融政策委員会(MPC)会合では結果が接戦になりそうだったが、パンチの効いたインフレ統計が利下げ観測を打ち消した可能性がある」と述べた。
トレーダーの間では6月利下げの見通しはなくなり、8月に実施される確率もわずか3分の1となっている。年内利下げについては計31ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と織り込まれている。前日は36bpだった。今週は一時、2回以上の0.25ポイント利下げが想定されていた。
原題:Traders Price Out Any Chance of BOE Interest-Rate Cut in June
Morgan Stanley and Goldman Give Up on June Rate Cut at BOE
(抜粋)
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Alice Gledhill