ヤクルト・奥川恭伸、「特殊重心グラブ」運命の出会いで完全復活だ 「左手が邪魔していた感覚がなくなった」
新たな相棒とともに再起を期す!! ヤクルト・奥川恭伸投手(23)が15日、神宮外苑で自主トレーニングを行い、今年から本格的に使用している新グラブの詳細を明かした。兵庫・西宮市にある野球用具販売店「PLAYERZ」(プレーヤーズ)のオリジナルブランドで、従来品とは重心の位置が異なる「特殊重心グラブ」。昨年、偶然インスタグラムで発見して自ら出向いて購入した逸品で、完全復活のその先を目指す右腕にとって心強いパートナーとなる。 【写真】特殊重心グラブをはめて投げる奥川。体の軸が定まるという 左手にはめた真っ赤なグラブが、陽光に照らされ輝いていた。奥川が、今年から本格的に使用している新たな相棒を絶賛。手首付近に重心がある従来品とは異なる「特殊重心グラブ」とともに2025年に挑む。 「めちゃくちゃいいです。立ったときの体の軸の決まり方がしっくりくるし、動きも良くなる。最初の位置がしっかりと決まるので、動き出しからストレスがない。まさかこんなグラブに出会えるとは、という感じです」 新グラブは、兵庫・西宮市にある野球用具販売店「PLAYERZ」のオリジナルブランド。同店の担当者は「最初はグラブの型付けで選手のパフォーマンスを上げられないかと模索していた中で、グラブの設計に課題があることに気づきました。重心の詳細については明かせませんが、力みのない、自然な動きができるような設計になっています」と説明した。 グラブをはめたときの手の形、5本指のどこでグラブを支えるかによって、体全体の動きにも影響が出るという。そうした神経学の知識を取り入れた試行錯誤の末、グラブの重心を手首付近から他の部分に移すことで、体幹を安定させてよりスムーズに動けることが分かった。 実際、奥川は右肘痛から復帰を目指してリハビリをしていた際、投球時にグラブを握る左半身に違和感があったという。そこで特殊重心グラブを試してみると「左手が邪魔していた感覚だったんですけど、それがなくなった。ボールを取るだけじゃなくて、投球をサポートしてくれるグラブというところがすごく魅力的」と、すぐに効果を実感した。 出会いは、まさかのインスタグラムだった。もともとグラブ好きで、昨季途中にスマホを操作していた際に偶然発見。すぐに電話でアポイントを取り、休養日を使って西宮市まで出向いて購入した。現在使用しているものは新たなデザインで、色は「格好いいから」と赤色をチョイスした。