松本城と月の共演、“逆さ城”に市民ら感嘆
国宝松本城(松本市)で24日まで6日間「月見の宴(えん)」が開かれ、大天守を渡る名月に感嘆の声が上がっていました。
夕刻からライトアップした松本城は昼間とは異なる華やかな姿を見せ、堀に映った逆さの松本城に「初めて見た」としきりにカメラを向ける人たちも。松本城は秋にかけて「そば祭り」「合同茶会」「古式砲術演武」などのイベントが相次ぎ、にぎわいを増します。 24日の松本城は、雲の合間に輝く中秋の名月が大天守とのコラボレーションを演じ、訪れた多くの市民や観光客は「松本城でこれまで見たこともない絵のような光景」と大喜び。天空を横切る薄雲も月を隠したり輝かせて、演出に加わりました。
ライトアップした松本城は白壁が夜空にくっきり浮かび上がり、「昼間の松本城とは別の姿だ」と市民ら。風もなく静かな堀の水面には松本城の姿が逆さに映り、「逆さ富士ならぬ逆さ城。今日は予想もしなかった光景を幾つも見ることができた」と訪れた人たちを喜ばせていました。 本丸庭園では茶会やフルートなどの演奏もあり、市民や市内在住の外国人の家族連れなどでにぎわいました。期間中、本丸庭園内は無料開放されました。 松本城は今後、秋のイベントとして「信州・松本そば祭り」(10月6日~8日)、「人形飾り物展」(10月13日~11月4日)、「古式砲術演武」(10月14日)、「菊花展」(10月25日~11月8日)、「少年少女剣道なぎなた大会」(11月3日)、「少年少女武者行列」(11月3日)、「国宝松本城と鷹狩り」(11月18日)など松本城の歴史にもちなむ多彩な催しが予定されています。
-------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説