岸田首相「心よりおわび」 自民党として実態解明へ “政治とカネ”集中審議
日テレNEWS NNN
自民党の派閥の政治資金めぐる事件をうけ、国会では「政治とカネ」の集中審議が行われました。野党側が裏金問題の実態解明を求めたのに対し、岸田首相は党として調査を行う考えを示しました。 ◇ 政治に対し、国民から厳しい目が向けられるなか、29日に行われた「政治とカネ」をめぐる集中審議。冒頭は、岸田首相の陳謝から始まりました。 岸田首相 「国民の皆様方の信頼を損ねる大変深刻な事態を招いていることについて、まずもって自由民主党総裁として、心よりおわびを申し上げます」 野党側が追及したのは… 立憲民主党 大西健介議員 「例えば衆議院、参議院、あわせて自民党で400人近い議員がいらっしゃいますけど、その中で一体何人がこの裏金を受け取ったのか、総理、まずそれを答えてください」 岸田首相 「今現状で…政治資金収支報告書の訂正等を明らかにしている議員、これは清和会(安倍派)で30名以上、志帥会(二階派)で7名、収支報告書の訂正を明らかにしていると承知をしております」 立憲民主党 大西健介議員 「それで全部なんですか。結局、それもまともに答えられない。一体何人が関わったのか」 岸田首相 「全部が関わっているのではないかというご指摘がありましたが、まずは今、具体的に関わりが指摘されている議員の聞き取りを行うことから、今回の事案について把握することが重要であると考えています」 立憲民主党の山井議員は“裏金事件”の実態解明を求めました。 立憲民主党 山井和則議員 「実態が分からなくて再発防止策、うてないと思うんです。どの議員が不記載、裏金をもらったのか、このことについて一覧表の議員リストを“自民党総裁”岸田総理の責任で出していただきたいと思います。いかがですか」 岸田首相 「党としても、この関係者の聞き取りを党の幹部中心となって行っていきたい。そのことによって実態を把握する、それを公にしていく。一覧表をつくるかどうかも含めて、どういった形で党としてこの問題を整理したのか、説明責任を果たしていきたいと考えます」 さらに、共産党の山添議員は… 共産党 山添拓議員 「“裏金”が選挙買収などに使われた事実はないと断言できますか?」 岸田首相 「実態解明が重要である。それはおっしゃる通りであり私も強く感じています。だからこそ検察による法的な責任の追及に加えて、党として説明責任、政治責任を果たしていかなければならない。そのなかにあって、政治的に実態がどうであったか、これを党としてしっかり確認をしていきたい」 共産党 山添拓議員 「全然お答えになっていない。選挙買収など不法な行為、不正な行為に使われたことはなかったと今断言できますか?」 岸田首相 「先ほど申し上げた取り組み、プロセスによって実態を明らかにしてまいります」 岸田首相は外部有識者の目も加え、党として実態を明らかにする考えを示しました。 また岸田総理は、報告書に不記載などがあった場合、秘書など会計責任者だけでなく政治家の責任も問えるようにする「連座制」について、自民党として方針をまとめる考えを示しました。