使わなきゃもったいない!スムーズな運転が可能になるパドルシフトの上手な使い方
山道の下り坂でも威力を発揮する
あるいは、山道を走っていれば、カーブ手前で減速するのが基本で、長い下り坂などではスピードコントロールが不可欠になる。 しかし、エンジンブレーキだけでは減速に限界があり、そのためにフットブレーキばかりを使い続けていると、ブレーキディスクとブレーキパッドが接触し続け、高熱を発生。ブレーキを踏んでも止まらなくなるフェード現象を引き起こしてしまう可能性がある。 もちろん、AT車でもシフターでギヤダウン(Bレンジなど)することは可能だが、AT車に慣れている人はシフターによるギヤダウンなど不慣れに違いなく、Dレンジのままブレーキを踏み続けたりするものだ。 そんなとき、フットブレーキを踏まずにスピードコントロール(減速)を行うのに、じつはパドルシフトは大いに役立ってくれるのだ。そう、前車との距離が縮まった時、カーブの手前、山道の下り坂といったシーンで、パドルシフトの「-」を手前に引くことでギヤダウン、減速が、下手にブレーキを踏むよりずっとスムーズに行え、乗員(愛犬)に不快感を与えにくく、また、ブレーキの負担も軽減できることになる。
ベテランドライバーのような運転が可能になる
言い換えれば、ベテランドライバーがするような、速度コントロールのための緩いブレーキング操作(急ブレーキではない)、減速が、パドルシフトによって可能になりうるということだ。なお、パドルの「-」でギヤダウンしたあとについては、自然とDレンジに戻るタイプなどがあるので、取説で確認したい。 さらに言えば、筆者が以前、9年間乗っていた、ブレーキパッドが効き優先で柔らかく減りやすいと言われるドイツ車のブレーキパッドは、日ごろからパドルシフトを駆使してスピードコントロールと緩い減速を行っていたため、整備工場で驚かれたほど減りが少なく、9年間、1回も交換しなくて済んだほどである(タイヤの摩耗も穏やかになるかも)。 もし、愛車に、今まで使っていなかったパドルシフトが付いているならば、ぜひ、スムーズなスピードコントロールと緩い減速のために、使いこなしてほしい。繰り返すが、パドルシフトはスポーティな運転のためだけにあるものでは、決してない。 パドルシフトを使いこなすようになれば、同乗者から「減速がスムーズになって、運転がうまくなったね」と言われるかもしれない・・・。同乗した車内でどこかにつかまれない愛犬も大喜びのはずである。 文/青山尚暉 写真/スバル
@DIME編集部