大久保がハリルJに生き残る3つの条件
国内組だけを対象とした日本代表候補合宿が12日、千葉県内でスタート。新戦力を発掘することでチーム内の競争意識を高めたいとするヴァイッド・ハリルホジッチ監督が鋭い視線を送るなかで、招集された28人のJリーガーが約2時間にわたって汗を流した。 日本代表候補に初めて選出されたのは7人。フレッシュな選手たちにまじって、6月で33歳になる今合宿の最年長選手、FW大久保嘉人(川崎フロンターレ)も昨夏のW杯以来となるブルーのトレーニングウエアを身にまとい、ピッチの上で躍動した。 「やっぱり代表はいいね。みんな若いし、自分が一番年上というのが不思議なくらいですよ」 2年連続でJ1得点王を獲得し、今シーズンも8ゴールで2位タイにつける現役最強のストライカーは、ハリルジャパンに生き残ることができるのか。 ポイントは3つある。まずはハリルホジッチ監督が掲げるスタイルとの相性だ。 この日の練習ではボール回しなどで体を温めた後に、ピッチ上に大型のホワイトボードを設置。ハリルホジッチ監督が大きなゼスチャーでこれから行うメニューの内容や意図を説明した。練習を終えた大久保は、初めて体験するハリルホジッチ監督のサッカーを歓迎した。 「ボールを取ったらみんなで前へ飛び出す、という感じの練習内容でしたね。守備のときはしっかりブロックを組んで、カウンターになればみんなでゴールへ向かって飛び出していくサッカーになるのかな、と感じました。攻撃に厚みをもたせて、速さと運動量で勝負するスタイルは日本人に合っていると思う。これを実際に試合でもできれば、面白いんじゃないかと」 大久保自身、岡田武史監督のもとで堅守速攻が掲げられた2010年のW杯南ア大会では、ワントップに入った本田圭佑(現ACミラン)の後方でカウンターの仕掛け役を担った。 風間八宏監督に率いられるフロンターレはボールポゼッションを重視するが、2012年シーズンまで在籍したヴィッセル神戸の攻撃はカウンターがメインだった。だからこそ、ハリル流サッカーへ順応することに何の問題はないと強調した。 「オレ自身、むしろそっち(カウンター)がタイプだからね」