ワイン製造、仲間募集 協力隊員1人 行方市、産地化目指す 茨城
ワインを新たな特産品にしようと、茨城県行方市はワイン製造に特化した地域おこし協力隊員1人を募集している。市内のブドウ農場で栽培やワイン醸造に関する研修を積んでもらい、隊員の任期終了後も行方産ワインに関わってもらいたい考え。市は仲間を増やし「将来的にはワインの産地化を目指したい」としている。 「食の宝庫」と呼ばれる同市は、サツマイモやレンコン、ワカサギなど多くの特産品がある。それらに合うワインを製造・販売し、地元農家の所得アップなどにつなげるのが狙い。 同市では2021年から、証券会社から脱サラした海老沢潤さん(58)が両宿地区でワイン用のブドウを栽培している。4年目の昨年は、畑約3ヘクタールに白と黒の品種計3000本を植え、収穫後は同県牛久市の醸造場に委託してワインを製造している。 隊員としての活動は最長3年間。海老沢さんが経営する「葡萄色(えびいろ)エステイト」が勤務地となる。研修と併せて、同市の特産品や観光資源などについても学んでもらう。市は隊員の任期終了後のイメージについて、ブドウ農家としての就農▽飲食・宿泊の独立開業▽ワイナリーの共同経営事業者-などを示している。 海老沢さんは、市内でブドウ栽培からワイン醸造までを完結させるのが目標。「地元食材に合う行方産ワインを一緒につくっていきたい」と応募に期待する。 応募要件は年齢不問で、任期終了後に市内に定住する意欲がある人。過疎地域などの居住者の応募は不可。募集期間は27日まで。問い合わせ・申し込みは市事業推進課(電)0299(72)0811。
茨城新聞社