矢野監督には思い切りのいい采配に期待しているわ【岡田彰布のそらそうよ】
平成も終わりやけどオレの人生は対巨人やった
平成最後の伝統の一戦で、巨人との力の差が出てしまった阪神。まずは不振の大山をどうするかだが、矢野監督には思い切りのいい采配をしてほしいと思っている/写真=BBM
「昭和」に生まれ、プロ野球選手になり、「平成」は現役-二軍監督-コーチ、そして一軍監督。2005年にはリーグ優勝を果たし、08年には球史に残るV逸……。いろいろありました。そして時代は「令和」へ。いまは評論家、解説者として野球にかかわって、ホンマ、幸せな野球人生やと思う。 そんなことを振り返りながら、19年のプロ野球を迎えた。果たして新生タイガースはいかに。もちろんオレは京セラドームに向かった。ヤクルトとの開幕戦、相手は強打のチーム。それだけに相手打線をどう抑えるか……にかかっている。結果はそのとおりになった。投手陣の奮投、これに尽きる。わずかな失点でしのぎ、数少ないチャンスを生かして開幕2連勝よ。こうなれば3連勝と期待したけど、ミスも出て、思惑どおりに運ばなかった。それでも勝ち越しで終えたことで、矢野(燿大)新監督もホッとしたことやろな。 オレも経験がある。04年の開幕戦。ディフェンディング・チャンピオンとしての重圧は確かにあった。気にする必要はない……と気持ちを静めるけど、やっぱりチャンピオンチームらしい戦いを、とベンチの中でオレは力んでいたと思う。 今年はそのときと真逆の状況よ。昨年は最下位。優勝と最下位。天と地ほどの差よ。そやから矢野監督には、力むことなく、ノビノビと采配すればいいと願っていた。これ以上、落ちることはない。そう考えれば気はラクと違うかな。そんな中での2勝1敗スタート。まずは無難な船出ではなかったかな。 そして4月2日から東京に乗り込んでの巨人戦よ。ここで今年の阪神の力量が分かるとオレは考えていた。ましてや東京での「平成最後の伝統の一戦」や。燃える材料には事欠かない。オレもデイリースポーツの評論の仕事で東京ドームに入った。 平成最後の伝統の一戦か……。個人的にも感慨深いものが・・・
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週刊ベースボール