創業32年の老舗クラウド導入支援が抱いた「切迫感」の正体
牧田幸弘(まきた・ゆきひろ)1957年新潟県生まれ。1979年慶応大学法学部政治学科を卒業し、日本アイ・ビー・エムに入社。1990年に独立し当社を設立、代表取締役社長就任(撮影:梅谷秀司)
AWS(アマゾンウェブサービス)とAzureを筆頭としたマイクロソフトのクラウドは世界を席巻するクラウド“2強”だ。首位AWSを急激に追い上げ、高い成長を見せているマイクロソフトのクラウドに特化する格好で、存在感を高めているクラウドインテグレーターが、日本ビジネスシステムズ(5036)。この8月に上場を果たした日本ビジネスシステムズ(JBS)の牧田幸弘社長に上場の経緯や今後の戦略を聞いた。――会社の設立は1990年。設立から30年以上経過したこのタイミングで上場を決めた理由を教えてください。 これまでも上場したほうがいいとは考えてきたが、上場しなくても顧客の応援があり、仕入先のメーカーともしっかりと契約ができていて、運営資金も金融機関がバックアップしてくれていた。会社としては順調に成長できていたし、資金需要で上場が必要な状況でもなかった。 ただ、5年前に絶対に上場しなければダメだなと思うことがあった。それは世の中が一気にクラウドに移行していく兆候があって、新しいデジタルの使い方、いまでいうとDXの需要がものすごく高まってきたと感じたからだ。
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山内 哲夫