「浮島丸の名簿を受け取るだけでなく日本に真相究明と謝罪を要求すべき」
日本政府が79年前に沈没した帰国船「浮島丸」の乗船者名簿を提供したことについて、好意と考えることなく責任を問うべきだと指摘する声があがっている。 日帝強制動員市民の会(市民の会)は6日に発表した声明で、「韓国政府は日本政府から浮島丸の乗船者名簿を受け取るだけでなく、きちんとした真相究明と謝罪を要求すべきだ」と述べた。 浮島丸は1945年8月22日に青森県の大湊港を出港して釜山(プサン)に向かう途中、24日に京都府の舞鶴沖で原因不明の爆発により沈没した。日本政府は乗船者3700人あまりのうち朝鮮人524人、乗組員25人が死亡したと発表したが、当時、船には強制動員の被害者ら7千~1万人あまりの朝鮮人が乗船していたとの証言がある。 日本は事件発生から5年たった1950年3月、同船の鉄を回収するために引き揚げ作業を開始。引き揚げ作業が1954年に完了したことで、爆発の原因究明の機会は失われた。 日帝の敗戦直後、海軍の輸送船に乗らなければすぐにでも補給を断つかのように言って朝鮮人に乗船を強要しており、爆発前に船長と船員は小さな船に乗って脱出しているため、数多くの疑惑を呼び起こした事件だと市民の会は説明した。 市民の会は、「5千~7千人あまりが水没したと推定される集団虐殺事件であり、79年ものあいだ乗船者名簿すら隠してきた反人道反人倫戦争犯罪」だとし、「単に名簿を受け取って済ますだけなら強制動員屈辱解決策、福島第一原発の汚染水放出、佐渡鉱山ユネスコ登録に続き、日本の反人道的犯罪にまたしても免罪符を与えるもの」だと強調した。 キム・ヨンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )