久保田利伸が語る、“時”が育ててくれた経験。「知らないことがある」と思えるメリットとは
オンオフをはっきりさせたい
この日の「+1」では6月10日が時の記念日ということで「自分時間のすごし方」について久保田に訪ねた。 久保田:「オンオフ」というのがものすごく大事です。本当にゆったりした自分だけの時間、自分のやりたいことだけをやるオフの時間を、どうしても1日1回は(作りたい)。作れなかったら週に1回、3日に1回、もしくはなにかのタイミングで絶対作りたい。そのときに少しでもオンが入っていると嫌なので、とにかくオンオフをはっきりしたいんです。 ノイハウス:オフのときにはなにをするんですか? 久保田:なにもしない。プランゼロ。どこに行く、何時からなにをする、誰かの連絡を待っておくとか、プランゼロです。そのためにそれ以外の時間というのは頑張るんです。 ノイハウス:オンの時間はいっぱい頑張って、オフは無になるみたいな? 久保田:オフは本当の無にします。 サッシャ:流れに身を任せるみたいな感じ? 久保田:だからなんの欲もないし、したいこともないし、食事……おいしいご飯を食べに行こうぐらいはいいか。 サッシャ:それはオンではないですね。オンは音楽のことを考えているということですか? 久保田:音楽を中心に考えている。もしくは自分の仕事、曲を作っていなくても「人とこの話をしておかなきゃいけないな」とか。あとは俺、連絡無精なので連絡はオンなんです。 ノイハウス:そもそも誰かに連絡するというのが、タスクになってしまうということですね。 久保田:みんなには悪いけど、はっきり言うとタスクなの。俺、嫌なんだけどしています。そこは大きいかな。だからオンのときに頑張って礼を尽くしてちゃんとやることを連絡して、見るものを見ている。で、オフのときは一切見ない。 ノイハウス:あまりものを吸収しない、そういうオフの時間というか。見なきゃいけないものもないし、発信しなくてもいいし。 久保田:そうするとそのあと、オフ明けは身体がわりとスポンジ状態になって、いろいろなものが入ってくる「上手い流れ」になるんです。