千葉県知事と鳥取県知事が「梨対決」
千葉県は鳥取県で生産が盛んな「二十世紀」梨の発祥の地。1888年に当時13歳の松戸覚之助が松戸市で自然交配の苗木を発見し、その梨を移植して育てたところ、10年目の1898年に実が成り、「二十世紀」と命名された。その後、1904年に鳥取県に伝わってから今年で120年になる。それを記念し、3日午前、伊勢丹 新宿店で千葉県と鳥取県が連携してPRイベントを実施。熊谷俊人千葉県知事と平井伸治鳥取県知事が出席し、それぞれの梨のトップセールスを行った。
千葉県の梨の栽培の歴史は250年以上遡り、江戸時代に川上善六が諸国を旅する中で発見し、千葉の八幡村(現市川市)を中心に栽培が始まった。そのあと、二十世紀梨が鳥取県に伝わったという。千葉県の梨は品種改良を重ね、今は幸水や豊水が主力品種となった。今回は二十世紀梨と、そこから孫にあたる豊水とを食べ比べすることができる機会で、同じ梨でも味と食感が違うのが特徴。
店舗では千葉県産の「豊水」と鳥取県産「二十世紀」の食べ比べセットを販売。梨について鳥取県の平井知事は「シャリ感がしっかりしている。そして歯ごたえ。うぐいす色のきれいな梨で秋を感じてもらえれば」と述べ、千葉県の熊谷知事は「甘さと酸味のバランス、果肉の柔らかさ」としっかりPR。平井知事は「鳥取は千葉に対するご恩を忘れないようにしようと県民の梨づくりの誓いがあり、その意味で親元に帰ってきた感じ。こだわり続けた120年の梨栽培の技術、これはお父ちゃんたちにも自慢したいなという気分。今日は勝負ナシ(梨)ということで」と周囲を笑わせた。一方、熊谷知事は「自分たちの県で見つかって日本を代表する品種になった二十世紀梨を大事に育てて頂いている鳥取県には特別な思いがある。日本や世界に梨をもっと普及させていく仲間でありライバル。これからも両県発展していくのが目的かなと思う」と述べた。