「ドラム式洗濯機」ってやっぱり良いですか? 乾燥機能がすごいと聞きましたが「縦型」とどう違うのでしょうか?
洗濯機には昔ながらの縦型式洗濯機と、近年に新しく登場したドラム式洗濯機の2種類があります。洗濯機の買い替えを検討している人のなかには、どちらにしようか迷っているという人も多いのではないでしょうか。 ドラム式洗濯機は乾燥機能の良さを中心に定評がありますが、その一方でデメリットがあることを見逃してはなりません。そこで今回は、縦型式洗濯機とドラム式洗濯機それぞれのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
縦型式洗濯機とドラム式洗濯機それぞれのメリットとデメリット
縦型洗濯機とドラム式洗濯機には、それぞれメリットとデメリットがあります。まず、縦型洗濯機のメリットは、汚れがよく落ちることです。その理由として、縦型洗濯機は洗濯槽が横回転すること、水をたっぷり使うことが挙げられます。一方で、こすり洗いをするために洗濯物の生地が傷みやすいこと、水の使用量が多いために水道代がかさむことがデメリットです。 洗濯槽が横や斜めに設置されたドラム式洗濯機は、手前のドアから洗濯物を入れます。ドラム式の洗濯槽は縦回転です。上から下に洗濯物を落として洗うたたき洗いなので、縦型洗濯機よりも生地が傷みにくいという特徴があります。 また、水をあまり使わないため、水道代もそれほどかかりません。一方、ドラム式洗濯機のデメリットは汚れが落ちにくいこと、比較的高価なモデルが多いことです。
乾燥機能はどちらが良い?
それでは、乾燥機能についてはどちらがよいのでしょうか。ドラム式洗濯機の多くには乾燥機能が搭載されています。横向きに洗濯槽が設置されたドラム式洗濯機は洗濯槽内に風が行き渡りやすく、洗濯物が乾きやすいです。 一方、縦型洗濯機にも乾燥機能が搭載されているものがありますが、ドラム式よりも洗濯物がやや乾きにくい場合が多いです。両者の乾燥機能を比較すると、乾くまでにかかる時間の面でドラム式に軍配が上がります。
電気代や水道代はどちらがお得?
それでは、両者のランニングコストを比較してみましょう。洗濯乾燥容量が5~6kgの場合、一般的に縦型洗濯機で使用する水の量は約150Lです。一方、ドラム式では約83Lと、およそ半分の水量しか使用しません。東京水道局における1Lあたりの単価0.24円で計算すると、縦型洗濯機の水道代は「0.24×150」で36円、ドラム式は「0.24×83」で19.92円になります。 洗濯時の消費電力量は、一般的な縦型式洗濯機で約98Wh、ドラム式洗濯機で約68Whです。電気代は「消費電力量(Wh)÷1000×電気料金単価(円/kWh)」の計算式で求められます。 電気料金単価を公益社団法人全国家家庭電気製品取引協議会が目安とする31円で計算すると、縦型式洗濯機の選択時の電気代は「98÷1000×31」で3.038円です。ドラム式の電気代は「68÷1000×31」で2.108円になります。ドラム式の方が縦型式よりも1円程度安いことが分かります。 洗濯乾燥をおこなう場合、一般的な縦型洗濯機では水を約131L、電力を約2290Wh使用します。そのため、水道代は「0.24×131」で31.44円、電気代は「2290÷1000×31」で70.99円です。 一般的なドラム式洗濯機で標準乾燥を行った場合、水を約55L、電力を約890Wh使用します。そのため、水道代は「0.24×55」で13.2円、電気代は「890÷1000×31」で27.59円です。ドラム式の方が縦型よりも61.64円安くすむことが分かります。
ランニングコストが安いのはドラム式!
縦型式洗濯機とドラム式洗濯機を比較すると、縦型式洗濯機はドラム式洗濯機よりも汚れを落としやすいものの、洗濯物の生地が傷みやすい、乾燥に時間がかかる、ランニングコストがかかる、といったデメリットがあります。 ドラム式洗濯機は縦型式洗濯機よりも水道代や電気代がかかりませんが、汚れが落ちにくいこと、洗濯機そのものの値段が縦型よりも高いことがデメリットです。両者をよく比較し、自分に合った方を選びましょう。 出典 公益社団法人全国家家庭電気製品取引協議会 よくある質問 Q&A 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部