【正しい休み方】睡眠だけじゃない!生産性が高まる「攻めの休養法」とは?
疲れているから、寝よう。何もしないでぼーっとする、というのは実は間違った体の休ませ方。行動するための活力を貯金する、“攻めの休養”の取り方を休養学の第一人者に伺いました。 〈画像で見る〉知っておきたい「休養の種類」
教えてくれたのは……片野秀樹先生
一般社団法人日本リカバリー協会代表理事・医学博士
現代人は、「疲労負債」の負のスパイラル状態に陥っている?
片野秀樹先生 日本ではゆっくり休むことをなまけていると捉える考えがしみついています。けれど、疲労を抱えていては、身体活動能力が低下するため、普段通りのパフォーマンス(能力)を発揮することができません。休むことが罪なのではなく、むしろ、そういったパフォーマンスを発揮できないコンディションでその場にいることのほうが罪悪なのではないかと感じます。 私たちの生活は、活動(仕事や勉強、運動)→疲労→休養サイクルになっています。休養時に“充電”ができていない状態で活動すると、さらに“充電”を消耗する「疲労負債」の負のスパイラル状態に。パフォーマンスが低い状態でも働くことに意義がある、そんな考えを捨て、休養を取り、万全の状態で挑むことが正解!
活力を増進する“攻めの休養”の取り方とは?
片野秀樹先生 「リジェネレーションサイクル」は、自分自身が持つ活力を知り、どれだけ追加する必要があり、それをどう補っていくかというセルフケアであり、セルフマネジメントです。“活力貯金”のための休養には、いくつか方法があります。一般的に休息というと睡眠というイメージが強いと思いますが、それ以外の方法でもできます。まずは、日常の些細なことも休息になるということを知ってほしい。それらをうまく組み合わせることで、多くの休息を得ることができるので、ぜひ試してみてください。
休養の種類
生理的休養 片野秀樹先生 これらの休養は、複合的に合わさるほど、“活力貯金”になります。たとえば、スープを飲むとひとつの行動ですが、やり方によっては下記のように複合的な休養に“昇格”させることができます。 ・人にレシピを教えてもらう【親交型】 ・スープをつくる【娯楽型・創造型】 ・温かいスープで胃腸を温め、癒やす【栄養型】 ・スープジャーに入れて出かけた先で飲む【転換型】 このようにいろいろなタイプの休養を上手に組み合わせるのが得策。どのような手段で活力を養い、パフォーマンスを維持するか……そんな考えを持って生活ができるようになると、疲労感から解放される日も近づくでしょう。 イラスト/二階堂ちはる 取材・文/金子優子 構成/剱持百香 Edited by 剱持 百香
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