三田学園、滝川第二に新人戦のリベンジ達成!V王手
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選は7日、アスパ五色メイングラウンドで準決勝を実施。滝川第二と三田学園の一戦はMF7中田雄大(3年)の先制点を皮切りに得点を重ねた三田学園が3-1で勝利した。9日の決勝では2年ぶりのインターハイ出場をかけて、神戸弘陵と対戦する。 【フォトギャラリー】滝川第二 vs 三田学園 三田学園は今季からチームの礎を築いた福原幸明氏が総監督となり、コーチだった福島康太氏が監督に昇格。「相手を見てボールを動かしつつ、でも速いサッカーができるし、横に繋げるのが理想」(福島監督)と相手や試合状況を見て判断良くゴールに迫るスタイルを構築してきた。 この日も序盤から滝川第二の様子を見ながら、主導権を握っていく。「チーム全体として回せる所では後ろから繋いでいこうと話していた。ただ、一発入れた時にFWが強くて勝てると分かったので、どんどん背後へのスペースに入れるイメージだった」。そう話すのはMF21佐伯太壱(2年)で、スペースへの飛び出しに長けたFW10姫田琢斗(3年)の所で優位性が作れると判断してからは積極的に長いボールを入れて相手を押し込んでいく。 前半4分には右サイドを抜けたMF30肥田夢陽(2年)のパスから、FW9瀬尾涼太(3年)がシュート。12分には中盤の右でボールを奪った佐伯のパスから、瀬尾がゴールを狙ったが枠を捉えることができない。 以降も姫田が鋭い飛び出しでゴールに迫りながらも、1点が奪えない展開が続いたが、28分には中盤でこぼれ球を拾った肥田が相手DFの背後にロングボールを展開する。走り込んだ姫田がマイボールにして、相手を引き付けるとゴール前にパスを入れると中田がフリーでシュート。このボールはGKに阻まれたが、自ら押し込んで試合を動かした。 前半の三田学園は守備でもDF14康明世(3年)、DF4黒瀬直弥(3年)のCBコンビを中心に落ち着いて対応し、危ない場面はほとんどなし。「前半は良くやってくれた。ピンチもなかったのでパーフェクトだった」と福島監督が称えるほどの出来だったが、後半1分にはキックオフのボールから左をMF50村松風亜(3年)に崩されると、ゴール前では守備の乱れからMF13横田圭佑(3年)に決められた。 試合は振り出しとなったが、三田学園に焦りの色は見られない。「追いつかれてもみんなで集まって、落ち着いてやろうと話していた」と振り返るのは佐伯で、直後の4分には左CKから見せ場を作る。佐伯がファーに入れたボールを唐がヘッドで落とすと黒瀬が繋いでゴール前へ。混戦となったこぼれ球をMF26石丸泰地(3年)が押し込み、再びリードを手にした。 試合終了間際には福原総監督のアドバイスによって入った交代選手の3人も活躍する。MF6上野櫂(3年)のサイドチェンジを受けたMF17上柿歩生(3年)が右サイドを破って中にクロスを上げると、FW13谷垣徹平(3年)がドンピシャのヘッドを合わせて勝負あり。3-1で勝利した三田学園が決勝へと駒を進めた。 両校は2月に行なわれた新人戦の準決勝でも対戦しており、この時は三田学園が先制したが、後半終了間際に追いついた滝川第二がPK戦で勝利。黒瀬は「最後の最後で負けたので、今日は前半にリードしていても最後まで気を抜かないという共通認識でやっていました」と口にする。リベンジを達成し、チームの調子は上向き。三田学園はもう1勝を達成し、福島行きのチケットをつかみ取るつもりだ。 (文・写真=森田将義)