帰国した中谷潤人（左）と来日したアンソニー・オラスクアガ

プロボクシングのＷＢＣ世界バンタム級王者の中谷潤人（２６）＝Ｍ・Ｔ＝が３日、試合前恒例の長期合宿を５月２３日から行っていた米カリフォルニア州ロサンゼルスから、羽田空港着のアメリカン航空機で帰国した。指名挑戦者で同級１位のビンセント・アストロラビオ（２７）＝フィリピン＝と初防衛戦（２０日、東京・両国国技館で）を闘う。 ロサンゼルス合宿では２０２１年世界選手権フェザー級銅メダルで、プロ５戦５勝（４ＫＯ）のオズベル・カバジェロ（２９）＝キューバ＝らと計９０ラウンドのスパーリングをこなし、全力のサンドバッグ打ちを行うなど「充実した練習を積めたので、自信を持って帰って来られた」と納得顔だった。 オフには米大リーグ・ドジャースの試合をドジャースタジアムで２試合観戦。ドジャースの大谷翔平投手（２９）の本塁打を目撃するなどして「海外で活躍している日本人選手を見ると、僕もしっかりと海外でも良いパフォーマンスを出せるような環境に身を置きたいなと思いました」と大いに刺激を受けた。 今後はこの日、中谷と一緒に来日したチームメートで、同興行でＷＢＯ世界フライ級２位の加納陸（２６）＝大成＝と王座決定戦で対戦する同級３位のアンソニー・オラスクアガ（２５）＝米国＝と一緒に神奈川・相模原市のＭ・Ｔジムで最終調整する。体重は現在約５７キロで、今週には試合２週間前計量があり、リミットは５６・１キロに設定されている。 今回の試合のテーマは「ＳＫＹ　ＩＳ　ＴＨＥ　ＬＩＭＩＴ（可能性は無限大）」。「皆さんにそう感じ取ってもらえるような試合をしたい」とオリジナルの「ＳＫＹ　ＩＳ　ＴＨＥ　ＬＩＭＩＴ」Ｔシャツを着用し、決意を述べた。 興行は動画配信サービスのアマゾンプライムビデオで午後６時から独占生配信される。プロ戦績は中谷が２７戦２７勝（２０ＫＯ）、アストロラビオが２３戦１９勝（１４ＫＯ）４敗、加納が２１戦１７勝（８ＫＯ）３敗１分け（日本ボクシングコミッション公認試合のみ）、オラスクアガが７戦６勝（４ＫＯ）１敗。（尾﨑陽介）