「医療非常事態宣言」の大阪・吉村知事「変異株は感染スピード速く感染力が高いのはほぼ間違いない」
大阪府の吉村洋文知事は7日午後、大阪府庁で定例記者会見を行った。会見の前には「第44回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」に出席。大阪の重症病床の使用率がほぼ70%に達していることから「医療非常事態宣言」を出すことも決定したと発表した。 【中継】大阪・吉村知事「医療非常事態」を宣言(2021年4月7日)
会見で吉村知事は「医療態勢は非常に厳しい状況です。陽性者の数は右肩上がりの状況で、感染速度が非常に速いのが特徴です。この2週間で4倍の速度です。これについては、春休みに入って歓送迎会が増えたりしたこともありますが、変異株の影響が強く出ていると思います」と説明した。 そして感染速度、重症化のスピードは既存株より早いとし「年代に限っていうと、40~60代はかなり高い重症化率になっている状況です」と話した。
また、これまで若い世代にそこまで感染が広がりはなかったが、最近は若い世代間同士、特に10代間同士の広がりも出ているという。 吉村知事は「子どもから子どもの感染もあるのではないかと、変異株については感染スピードが速く感染力が高いのはほぼ間違いない状況です。そういった状況もあり、70%前ではありますが、医療非常事態宣言を発出します」と話した。 このほか、大阪府民全員へのお願いとして「不要不急の外出の自粛をお願いします。これまでのまん延防止措置であったり、様々ありますが、これについてはお一人おひとり協力にお願いしたいと思います。追加で決定したこととして、大阪府全域における不要不急の外出の自粛をお願いしたいと思います」と強く訴えた。
報道陣からは「10代20代の変異株の感染があるとするが、学校現場への対策として休校や部活関係の自粛を求めるのか」という質問があった。 それに対し、吉村知事は「学校の現場において、給食や飲食の場については食べる時としゃべる時ときちんと使い分けてマスクをしましょうということを改めて徹底すること、部活動については室内における部活動、感染リスクの高い活動であったり、発生が伴うもの、学校教育活動については感染対策を徹底するということを今決定し、学校に通知している」と説明した また「3月中旬以降でいうと、バスケットボール、バレーボールなどの室内競技で大きくクラスター例も報告されています。室内の密封した状態で大声を出しながらスポーツするのは感染が広がりやすいため、換気を徹底することや、感染率の高い活動については、実施をしないということを決定し学校に通知をしています。今後学校において、個別に判断されていくと思います」と続けた。 「休校は考えているのか」という質問に対しては「現時点で休校をするなどについては至っていません。休校に伴うデメリット。生徒の心身に与える影響も報告されています。単に学業の遅れだけではなく、心身に対する極度の影響が出ているという報告もされているので、感染リスクの高い活動については実施をしないということを徹底する判断をしている」と答えた。
大阪府内全域で不要不急の外出を求めるということだが、府内の聖火リレーはどうなるのかという質問に対しては「聖火リレーの基準として、公道で聖火リレーをする場合、不要不急の外出の自粛をしている場合、あるいは緊急事態宣言が出ている場合、イベントの自粛要請をしている場合は公道の聖火リレーは中止するという基準があります。そして、この基準に基づいて大阪市における聖火リレーにおいては中止の判断をしたところです。本日、大阪府全域に対して不要不急の外出の自粛の決定をしましたので、大阪府全域において、公道を走る聖火リレーについては中止をいたします。その判断を大阪府としてやります」と答えた。