藤井聡太八冠、あす八冠維持へ土俵際の戦いも 前夜祭で笑顔
将棋の藤井聡太叡王=竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖=が八冠堅持をかけ、挑戦者の伊藤匠七段と戦う第9期王戦五番勝負第4局が31日、千葉・柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で指される。両者は30日、前日検分と前夜祭に臨んだ。 藤井にとって初めて、土俵際での戦いが始まる。藤井は初タイトル獲得からここまでタイトル戦での敗退は一度も無く、22連覇中だが、今シリーズはここまで1勝2敗で失冠まであと1敗と後がない。 それでも、前夜祭で登壇した藤井はファンの前、「スコア的にはちょっと追い込まれて苦しい状況にありますけども、しっかり集中して皆さまに最後まで楽しんでいただけるような熱戦にできるよう全力を尽くしたいと思っています」と柔らかい笑顔も見せ、大一番へ平常心で臨む。 一方、初タイトルを目指す伊藤は「明日の一局は今シリーズでは佳境といえる一局だと思うのですが、第3局から1か月ほど間があき、久々の大きな舞台と感じています。見ていただいている方に楽しんでいただける熱戦にできれば」とクールな表情で言葉を発した。 叡王戦の持ち時間はチェスクロック方式の各4時間。31日午前9時、藤井の後手で始まる。
報知新聞社