K-POPに夢中で勉強しない高2女子、参考書代でグッズ購入 「ママも推し活してるでしょ」確かにそうだけど…
大学受験を目指す高校生は、大人でも子どもでもない思春期真っ盛りの年代です。年間約3000組の親子をサポートする思春期の子育てアドバイザー、道山ケイさんに、リアルな悩みを聞いてもらいました。 【写真】「年内入試」で上智大へ 合格者が語る、勝因は「絞り込み」と「読み込み」
【質問】
K-POPの推し活にハマっている高2の娘。動画やSNSのチェックばかりしていて、宿題すらしている気配がありません。最近は参考書代として渡したお金を推し活グッズの購入に充てているようです。注意すると、「ママだって推し活しているのに、なんで私はダメなの」と口答えします。私のことは事実なので何も言えないのですが、趣味は趣味として、もう少し勉強に比重を置いてもらうにはどうしたらいいでしょうか。(50代母親/神奈川県在住)
【回答】
こうしたお悩みは本当に多いです。まず整理しておきたいのは、推し活自体にはまったく問題がないということ。では、何がダメなのかといえば、その本質は「宿題をしていない恐れがあること」「参考書代で推し活グッズを買っていること」の2点にあります。 宿題は学校の先生との約束であり、これを期日までにこなすことは、大人になって社会で求められることの練習にもなります。推し活自体ではなく、それに時間を取られることで約束を守れないことが問題です。
親の財布からお金を抜いているのと同じ
親子で共通の趣味があるのは、親子関係をよくするチャンスにもなります。理解のない親から頭ごなしに「そんなの時間のムダ」と言われたら、子どもだって嫌でしょう。「動画を見るのは宿題を終えてから」などルールを決めたり、推し活を息抜きにしてお母さんも一緒に楽しんだりするといいと思います。 二つ目に挙げた推し活グッズの購入についても、参考書代としてお金を渡した親との約束を破っているわけですよね。言ってみれば、親の財布からお金を抜いているのと同じです。これは子どもをきちんと叱ったほうがいいです。 大声を出す必要はありませんが、悪いことは悪いと毅然(きぜん)とした態度で言うべきです。ここで大事なのは、「なぜ参考書代の使い込みをしたのか」をきちんと聞くこと。例えば、まったくお小遣いを渡していないのなら、子どもは「そうするしかなかった」と言うでしょう。「だって足りないんだもん」などと言ってくるなら、周りの子や一般的な高校生がお小遣いをいくらもらっているのかを調べて、納得させることも効果的です。