中日・板山祐太郎、古巣ホーム甲子園の大声援にも「今日は特に気にならなかった」攻守で輝き
◇26日 阪神1―1中日(甲子園)=延長12回 中日は26日、阪神戦(甲子園)を1―1で引き分けた。延長12回にわたる熱戦では「3番・右翼」でスタメン出場した板山祐太郎外野手(30)が竜党を魅了。昨季までの本拠地で2回に本塁への好返球を見せたかと思えば、バットでもマルチ安打をマーク。乗りに乗っている背番号63の活躍で、2カード連続の勝ち越しを27日の対戦で決めたいところだ。 3時間59分に及ぶ延長戦は12回で決着がつかなかった。痛み分けのドロー。しかし、今季は3連敗中だった敵地・甲子園で初めて負けなかった。古巣相手に攻守で輝きを放ったのは板山だった。 まずは守備。25日の同カード(倉敷)では一塁だったが、この日は右翼で出場。見せ場は両チーム無得点の2回2死一、二塁だった。8番・小幡が放った右前打が自身の前で弾む。ワンバウンドで捕球すると、小さくステップを踏んで本塁へノーバウンドのストライク送球。本塁へ突入してきた二走の大山を仕留めた。「走者が大山ということは頭に入っていた。しっかり準備して投げられた」。先制点を防いだ。 打撃でも快音が止まらない。3回2死では阪神先発・大竹の135キロ直球をを中前へはじき返すと、11回1死ではボテボテの一ゴロで全力疾走。内野安打をもぎ取って、決勝打を放った前夜(25日)に続くマルチ安打をマーク。昨季まで8年間所属した阪神相手に今季は11打数7安打で打率6割3分6厘と活躍を見せている。 昨季まで慣れ親しんだ甲子園に竜のユニホームを着て初見参した。背後で虎党の大歓声が響く右翼での出場。25日の試合後は「のみ込まれるような感じがあった」と驚いていた右翼席の大声援にも「今日は特に気にならなかった」とケロリ。相手ファンの声援として少しずつ耳が慣れてきた。
中日スポーツ