停留所併設で利便性向上 伊賀良発券所を新築移転 信南交通【長野県飯田市】
長野県飯田市大通の信南交通は同市育良町の伊賀良発券所を新築移転し、20日に新発券所の落成・出発式を開いた。これまでは高速バス「伊賀良停留所」そばにあるJAみなみ信州の農産物直売所「りんごの里」内に設けていたが、新発券所は停留所の1番のりば横に併設した。 りんごの里の店舗建て替えに伴い新築移転した。これまでは乗車の際に道路を横断する必要があったが、待合所と発着所が一体化することで安全性と利便性が高まった。 20日に営業を開始し、旧発券所と同様のサービスを提供。自動券売機やタクシーのアップルキャブへの直通電話も置いている。年中無休で、営業時間は午前7時~午後6時。人手不足やスマホ乗車券の利用増加を踏まえ、開始時間を1時間遅らせた。営業時間外でも待合室を開放している。 市は市内初となる「飯田市リモート観光案内所」を設置した。市商業観光課のまちなかインフォメーションセンターをオンラインでつなぎ、画面上でオペレーターから観光案内を聞くことができる。30日から本格運用し、受付時間は午前8時半~午後5時。 20日の落成式には佐藤健飯田市長や関係者が来賓で出席。完成と営業開始を祝い、式中に出発したバスを拍手で見送った。 信南交通の中島一夫社長は「飯田から都会に行く旅立ちの場であり、都会から来た人が最初に降り立つ場でもある。明るくマナーにかなった形で運営し、南信州地域の発展に貢献したい」と語った。 伊賀良停留所には現在、同社が運行する高速バス新宿線17往復、名古屋線10往復、長野線4往復の便などがとまり、年間約30万人が利用している。